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生徒会日和~Second Season~
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和~Second Season~ 51

 藤原君はやや萎縮したような風に座っていた。
 「あ、藤原君、別に緊張するようなことないから」
 「はい…」
 「まずは自己紹介、穂積樹って言います。二年一組 姫さん…根本さんのクラスメートで…」
 「あ、樹くん、ここでも姫さんで通ってるから大丈夫」
本名は根本姫香という…のだけど、すっかり周りでは姫、姫と呼ばれていて僕も姫さん、と呼んでいる。寮内でもそれで通っているってことはいい先輩してるってことなのだろう。

「姫さん、すごい人と仲いいんですね」
すごいってどういうことだろう。
「今年は同じクラスだから。で、藤原くん、今回樹くんが話があるってのはね」
姫さんが話を進める。

「麻生くんの話。たぶん、前にも聞かれたことあるだろうけど…」
「いえ、大丈夫ですよ。アイツは心を許して話せる人間が少なくて、誤解されることも多いので…」

 藤原君はこちらが質問する前にもう少し続ける。
 「瑞樹さんにはもう会いましたか?」
 「いや、まだ。瑞樹さんも知っているの?」
 「もちろん、小、中学校ではどっちとも同じクラスになったことあって…一樹は、一樹自身もかなり優秀なのに、もっと優秀な瑞樹さんと比較されてばかりで…」
「そうかぁ…」

彼、麻生一樹くんの立場は僕と似てる部分が多いと思った。
僕自身も成績は良いと思う。少なくとも周りからはそう言われる。
僕にも姉がいる。姉は僕よりもはるかに成績が良い。姉と同級生だった担任の刈谷麻由美先生や剣道部顧問の守山さやか先生に言わせると完璧主義者だったとか。
よく姉と比較されることはあった。ただ僕の場合は母さんはそこまでとやかく言う人ではなかったし、姉とは歳が離れていたことが良かったようにも思う。
一樹くんの場合は…確かに辛い部分がある。

「穂積先輩は、一樹を、野球部に勧誘するのですか?剣道部に入ってほしいですか…生徒会本部に、っていうのは、まだですよね」
「それはもちろん。生徒会本部に誘うのは生徒会長だけだから…野球部か剣道部か、それは、できたら、両方で活躍してほしいと、思っている」

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