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生徒会日和~Second Season~
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和~Second Season~ 50

「ああ、そうなの」

教室で蜜恵さんとかが話してたのも聞いたけど、うちのクラスにも、僕に入れた人、相当いるんだろうか。

「先輩は、去年の夏休みとか会って話もした…悪い人だって言うんじゃないよ。私の中では樹くんに期待してる、それだけかな」
「姫さんがそう言ってくれるなら嬉しい。正直自信は全くないけど」
「もし樹くんが会長になったら生徒会にならなくても私、力になるよ」

 「ありがとう」
 姫さんの顔を見ながら、僕は数日前に姫さんが言ったことを思い出していた。
 「ねえ、姫さん、こないだ、麻生一樹君のことを寮で話してたのを聞いた、って言ってたけど、彼は寮生なの?」
 「そういうわけじゃなく、麻生君と仲がいい人が寮にいて、それで…」
「そういうことだったんだね。剣道部の話とかはしてたの?」
「うーん…入部はするとか、そんなことを言ってたような」

だとしたら、話が変わったのだろうか。

「麻生くん、野球もやってたらしいけど」
「あ、その話も聞いた」
「その話をしてた人って、1年生?それとも違う学年?」

 「1年生…あ、今、寮に来たらその彼に会えるかも、だけど、来てみる?」
 「うん、ぜひ」
 その彼、ということは男子なんだな、ということはわかった。
 姫さんについて行く。女子寮ではなくなったとはいえ、元女子寮。初めてはいる場所にちょっとドキドキはする。
 やがて、学校の敷地の端に来た。二階建ての、ちょっとみるとアパートのようなつくり。
 姫さんが暗証番号のようなものを入力して扉を開いた。姫さんに案内されて入ると、姫さんはすぐにスリッパを出してくれた。
 廊下をしばらく歩いて一つの扉を開いた。
 「ここが、食堂兼談話室…あ、藤原君、ちょうどよかった!彼が、麻生一樹君の友達の藤原辰巳君」
 藤原君、と呼ばれた彼は窓際の席で女子と話していた。

姫さんが呼びかけるとこちらを振り向く藤原くん。一緒に話をしていた女の子の方は僕と姫さんを見るとどこかに行ってしまった。

「あ、別によかったのに…」
姫さんが小声でそう言った。

「はじめまして…ちょっと話があってね」
「いえ」
僕と姫さんは藤原くんと向かい合う形で椅子に座る。

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