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生徒会日和~Second Season~
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和~Second Season~ 30

「それは……ちょっと今、迷ってる」
「ふぅん」
「中学まで野球やってる人で、前向きに考えてくれた人たちが練習にも参加してくれた。僕も、誘った身だからやらなくちゃとは…」
「あくまで、樹がやりたいと思う意思が大事」
「えっ」
「学校のため、部活のため、と思うことも大事かもしれない。でも、一番大事なのは樹が誰かのためじゃなくて純粋に野球をやりたいのか、ってこと」

 僕は、その言葉を頭の中で繰り返した。僕が、純粋に野球をやりたいのか…
 「ありがとう。野球をやりたいのか、って考えてみる」
 「うん、それがいいよ」
 それからしばらく互いの近況をもう少し話して電話を終えた。

野球部のことは、しっかり考えた上で答えを出す。以前やってた時に中途半端な状態でやめてしまった後悔も、心の中に少しだけあった。
基本的には前向きな気持ちでいる。答えが遅くなったとしてもそれがイエスだったら田原や長山さんたちは待っていてくれる…と思う。

「さて…今週末は朝日さんと…だったな」

 そして、翌朝、朝日さんの予行演習デートの日が来た。
 “友達と会うんだ”と思えばあまり気合いを入れる必要もない気はするが、一応「デート」だし、朝日さんが彼氏とうまく行くようにという責任もある。僕はそれなりにはおしゃれして家を出た。
 待ち合わせ場所には10分前くらいに着いた。

「穂積くんっ」
待ち合わせ場所に着いて数分、背後から僕を呼ぶ声がしたので振り返る。

「待った?」
「全然。僕もさっき着いたところだから」
「良かった」
全体的に淡い色の服装の朝日さん。普段の制服姿とは随分違って見えた。

「可愛いね」
「ふふふ、ありがとう」

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