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生徒会日和~Second Season~
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和~Second Season~ 146

打った感触、少し手に痺れが来たが、それともまた違う、爽快感、みたいなもの。
ちょっとまぐれかも、と思ったが、あそこまで飛ばせたのは、自信につながった。

「ありがとうございました」

その後何球か打って、バッターボックスからは離れた。
ホームランとまではいかなかったけど、その後も2,3本ヒット性のあたりは出た。

「お疲れ、穂積くん」
「凄かったよっ」

美幸ちゃんがスポーツドリンクを差し出してくれて、それを受け取る。

 「穂積くん、すごいよ。行徳戦でも、先発に入ってね」
 永山さんは目をキラキラさせながらそう言う。
 ほんとは、ここにくるまでは、まだ、それは決めていなかったのだけど…
 「うん、力になれば」
 僕は、すっかり野球部にきちんと関わる方に向かっていた。

長山さんとはバッティングセンターを出て少し歩いたところで別れ、美幸ちゃんと2人並んで帰り道を行く。
「樹兄さん、野球やるんだね」
「まあ、部員足りてなくて、相手も相手だからな」
「試合、見に行こうかな」
「あんまり、それは…」

美幸ちゃんが不意に耳打ちする。

「樹兄さんのお家、行っていい?」

  「ああ、もちろん、いいけど」
 僕は、その言葉に下心が含まれるのを止めることはできなかった。
 「母さんも、姉さんも、いるかも知れない」
 
 美幸ちゃんは一瞬黙って、そして言った。
 「いたら、普通にお邪魔する…もし…いなかったら、また…いい?」
美幸ちゃんが何を期待してるかははっきりわかるし、僕もそれを期待してる部分はあった。
僕が黙って頷くと、美幸ちゃんは手を繋いできた。そのまま家まで。

そして帰宅。
母さんと姉さんは…まだ帰っていなかった。

「上がってきなよ」
「うん」

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