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生徒会日和~Second Season~
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和~Second Season~ 144

想定してるのは行徳のエースである野間潤貴。
水瀬ばかりが注目されているが彼も世代ナンバーワンクラスの好投手だ。
最速140q台の速球と多彩な変化球を持ち、自分の調子に合わせて三振を取りに行くか、打たせて取るか、両方のピッチングができる凄い投手だ。

「野間はこのくらいの球を投げるわけでしょ」
「うん、でも彼は初戦で投げるかどうか…」

 長山さんはスマホを取り出した。
 「データだと、格下の相手だと控えの投手を誰か出してくることもある」
 「こともある、っていうことは、野間が出てくることもある、ってことだよね」
 「うーん…じゃあ、あの、さっき水瀬だってさ、最初には140Kmをやってから150qにしてたじゃん。最初にもう少し速度を落として、そのあと140kmにしたら」
「まあ、それもそう、だね」
長山さんの指摘ももっともだ。

「それに、行徳の控えピッチャーもそれなりにいい選手だからそこそこの球の速さもあるし、それを想定してやってみるためにもさ」
「うん」

球速を130qに設定してもらい、打席に立つ。

 一球、僕の横を過ぎ去る。
 さっきよりは確かに幾分遅いが、まだまだ速く感じる。
 
 気を取り直して、次の一球…振った。しかし、球はバットには当たらなかった。

 「樹お兄さん、がんばれえ!」
 美幸ちゃんの声援。

あー、なんか昔もこんな時があったような気がする。
剣道の試合の時、いつだっただろう僕が劣勢の時に、たまたま応援に来てくれてた美幸ちゃんの声が、知らず知らずのうちに後押ししてくれて、それが勝利に繋がったことがあったー

あえて反応はせずに、集中して次の球を待つ。

タイミングを合わせる。

振り抜いた瞬間、ボールは思ったほどの勢いではなかったけど、前には飛んだ。

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