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生徒会日和~Second Season~
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和~Second Season~ 143

「あー、うん……そうだけど」
体格の割に、彼の方もかなり驚いたように反応した。

「私たち桜樹台の…」
「ああ、今度の試合で…まだ野球部出来てそんなにたたないんだっけ。まあ、お互いに頑張りましょう」
「ありがとうございます」
長山さんとそんな会話をする水瀬。
強豪の4番打者ではあるが同年代の少年なんだな。


「慶太、トレーニングは終わったかしら?」

そこに金髪の美女が現れた。


 「アシュレイ、終わったところだ」
 そう言って水瀬は立ち上がった。
 “水瀬にはメジャーリーグ関係者が近くにいる”みたいな噂を聞いたことがあるけど、この人かな?

 「じゃあ、君たち、試合で会おう」
 水瀬は僕と長山さんにそう言った。

水瀬の大きな背中が金髪美女と共に去っていく。
長山さんも美幸ちゃんも、しばらく無言でそれを見届けていた。

テレビ画面のほうは、あれ、まだバファローズの攻撃中?どうやら大量得点に成功したようで。

「穂積くんもチャレンジしてみたら?」
「150q?僕には打てないなぁ」
長山さん、急に機嫌がよくなったような。

「150打てとは言わないけど、勘を取り戻すためにも。どうかな」

 そういう事なら、やってみるか。あいつに負けたくない気もするし。

 「じゃあ、140でやってみますよ」
 「おー、いいねー!」

 ヘルメットを被り、バットを手にボックスに入る。
 木のバットで…という冒険はしない。試合に即して、金属バットで。
 
 シュッ!
 マシンから投げられたボールが、一瞬で通り抜けていく。140は思ったより速い。
 そして、次のボールが飛んできた。

 これも、手が出なかった。
 次は、思い切って振ってみる…でも、思いっ切り、空振り。
 「穂積君、もう少し、現実的な球速でやってみない?」
 焦る僕に長山さんが近づいてきて言う。
 「いや、行徳想定なんだから、このくらいやらないと」

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