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生徒会日和~Second Season~
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和~Second Season~ 141

「わかったよ。折らないように気を付けてな」
「お願いします」

店主のおじさんが裏の部屋に戻り、水瀬が打席に入り直す。
いよいよ150kmか…どんなバッティングを見せてくれるのだろうか。

初球。
こちらは速すぎてボールを追えなかった。
水瀬も空振りしたが、スイングはやはり凄い。

 次の一球。
 やはり速い。再び空振りだが、スイングもやはりはやい。
 水瀬は息を整えているのが分かる。

 次の一球。
 ほぼ見えないボール、しかし、今度は水瀬はバットに当てた。
 カン。
 木製バットらしい音が響く。
続く球は鋭くスイングすると前方のネットに突き刺さった。

「穂積くん、今の見えた?」
「いや、全然」
「やっぱり彼、すごいよね」
「ああ…こんな選手と対戦するなんてね…」

その後も鋭い当たりを放つ水瀬。
僕らはため息と苦笑いするしかなかった。


 店主のおじさんも、裏の部屋から満足気に水瀬の打撃を眺めていた。

「それにしても、150qに完全について行ってるね」
「やっぱり規格外ですね」
「プロ入りしたら、大暴れしそうよね」
「どう対処するか考えるだけ頭痛いですよ」

 あれだけ見事な打撃を見せられると、対応を考えるにも頭を抱える以前にいっそ清々しい。
 気が付くと、場内のテレビから野球中継が流れていた。

「さあ、本日から大阪航空バファローズ対福岡ソフトバンクホークスの3連戦ですね。首位のソフトバンクとそれを1ゲーム差で追う大航の直接対決ですが、解説の梨田さん、どう見られますか?」
 
「あ、もうこんな時間…でも気になるわね。バファローズが首位を奪ってしまうのか、見ておきたい…」

 大阪航空バファローズ、あの球団再編騒動の時に、地元企業として大阪航空工業が名乗りを上げて球団を買収したために、同じ航空機メーカーを親会社に持つ愛知ヘルダイバーズのファンからは、ライバルとして認識されるようになった。

「長山さん、バファローズファン?」
「ふふ、意外だった?」
「いや…あんまり周りじゃ聞かないから。僕も人のこと言えないけどね」

長山さんとそんな話をする。
隣の美幸ちゃんも少し試合が気になる様子だ。

しばらく打撃練習を続けていた水瀬が打席のブースから引き揚げて出てくる。
彼もテレビが映す試合が気になるのか此方に近づいてきた。

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