生徒会日和~Second Season~ 101
「も、ってことは、美幸ちゃんも?」
「うん…まあ、ね」
美幸ちゃんはややうつむいてそう応えた。
「えっ、何話してたの」
「姉さん、」
やはり姉さんはすぐに着替え終わって戻ってきた。
「いや、なんでもないよ」
沸いたお湯をカップに注ぎ、人数分作ってテーブルに置く。
「おばさんは帰り遅いんですか?」
「最近仕事が忙しいみたいね」
「渚お姉ちゃんはいつまでこっちにいるんです?」
「んー、今週中はここにいるわよ」
姉さんは一口紅茶を飲んで言う。
「あの、仕事のこと、聞かせてもらっていいですか?」
美幸ちゃんは中学生の割に、いや、中3だからなのか、自らの将来のために勉強しようという感じで姉さんにいろいろ聞いていった。
これは…僕はそこまであまり考えてなかったので…見習うべきであろう。
「それで、渚お姉ちゃんは、結婚とかって、どう考えているんですか?」
「!!!」
流石にそこまでは予想外だったのか、姉さんがお茶をぶっと噴き出しそうになり激しく咽る。
いつもクールな姉さんの珍しく動揺した姿だった。
「ケホン………美幸ちゃん、今それ聞く…??樹もニヤニヤしないの!」
明らかに動揺している姉さん。うん、面白いからそりゃニヤニヤするよ。
そして咳払いして、姉さんは答える。
「正直考えたこともないわ。相手すら見つからないもの」
確かに完璧主義者な姉さんと釣り合う男の人を探すのは難しい気もするな。
「そうですか…渚お姉さんのライフプランには結婚は入っていないんですね。仕事一筋、って感じで」
「うーん、ライフプラン、とまで言われると、難しいけど、そういうことになるかなあ…仕事一筋、もちょっと違うけど、今の仕事を続けていくイメージはもってる」