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生徒会日和~Second Season~
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会日和~Second Season~ 11

 まだ来ていない一年生から注目株を選んで取材している新聞部の力には改めて恐れ入る。
 この麻生という子の名前は、伶奈さんから聞いたな。
 プロフィールを読むと、やはり中学の剣道部でかなりの成績を残しており、高校でも続ける気があるようだった。
 双子、って言ってたな…もう一人は載ってるかな…

「……いないな」
もう一人の名前はない。当然こっちの白川という子ではないし。
こっちの彼女は麻生さんとは対照的で顔写真だけ見ると大人しそうに思う。可愛いのは間違いないが。

麻生姉妹?双子だけどタイプが違うとかだろうか。
双子と聞くとこちらもまた今年は同じクラスになった小坂井姉妹みたいに見た目も中身もそっくりでやかましいイメージを抱くのだが…

 「早紀さん、一年生のこと、何か聞いてますか?」
 「ここに書いてある以上のことは分からない」
 「そうですよね…去年、茜さんとか葵さんって、どんなことが書いてあったんですか?」
 「うーん、書いてあった、ということしか覚えてない」
 「これを見て役員に選ばれたのでしょう」
 「私含め、歩さんの一存で決まってるからねえ…あ、でも、樹くんがなんて書いてあったかは覚えてる」

「なんて書いてありました?」
「成績優秀、スポーツ万能の爽やか系イケメン。初めて樹くんを見た時にまさにその通りだなぁ、と思ったよー」
「……そうですか」
去年の新聞部の部長は蘇原美郷さん、僕の彼女である元生徒会長・柏原歩の昔からの大親友である。その美郷さんが書いたプロフィールを素直に受け止めれば、結果はこの通り、ということだろうか。
ちなみに歩と美郷さんは大学でも一緒だという。

 歩さん、もう大学生活始まってるのかなあ…
 4月になってからまだ会っていなかった。
 会いたい気持ちに駆られたが、僕はすぐに目の前の話に戻った。

 「今年の本部役員として有望そうなのは…やはり麻生さんは入りそうですかね」
 「そうね。樹くんと剣道部つながりになるし」
 「この白川っていう子はどう思いますか?」

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