御曹司と美少女親衛隊 9
「ふぅう…」
これだけ激しいのは俺も久しぶり?もしかしたら初めてかもしれなかった。
失神した叔母さんを目にして涼那があんぐり口を開けている。
「…こういうことなんだ。理解できた?」
黙ってこくりと頷く涼那。
ちょっと気怠さを残しながら、叔母さんを彼女に任せて風呂を出た。
脱衣場に行くと、美紗が着替えを持って待っていてくれていた。
多分、澪達がドロップアウト、叔母さんや凉那が使えないのを予測していたんだろうと思う。
「着替えて。部屋に案内するわ」
「うん、いつもながら用意周到たなぁ」
着替えながらそんな会話をする。
相変わらず美紗の表情はクールビューティーだった。
そして美紗に連れられて入った部屋。
応接室と寝室と書斎に分けられた構造で、実家の部屋より広い。
実家ですら無意味に広いと思ったけど、ここはそれ以上た。
だが、気になったのは書斎に机が2つ、寝室にはダブルベッド・・・
考えられる答えは一つ。
美紗を半目で見ると、表情も変えない彼女が答えた。
「夫婦になるのだから同室なのは当たり前でしょ?」
「・・・やっぱ、そう言う事かぁ」
嫌じゃないけど、先回りされた気分になる。
フェロモンに耐性がある美紗だけど、昔っから叔母さん同様に俺の為だけに全て動いてる・・・
まぁ、俺だって嫌じゃないんだけど美紗が愛想無いから戸惑う事もある。
これで俺が特殊体質なんかじゃなくて普通にイケてる男で、美紗ももっと感情の起伏があればもう毎日毎晩ラブラブ、ムフフな展開が待っているのだろうけど、なんだかなぁ…
「私にはよくわからないけど、達哉のってそんなにすごいの?」
「…俺だってよく知らない」
「夫婦になるんだもん、私たちだってセックス、するんだよね?」
美紗の意外な反応にドキッとした。
正直コイツにはそんな話縁がないと思っていた。
叔母さんからも何も聞いていないのだろう。それにこの反応…間違いなく処女だ。
ならばこう言う機会だし、色々聞いた方がいいな・・・
「美紗は何で俺と結婚したいと思ったの?」
「可愛いから!」
即答。
コンマ何秒とかの即答だった。
何て言うか、逆にちょっとは迷えよと言いたいぐらい清々しい即答だった。
「ほらさ、世の中男らしくてイケメンとか沢山いるだろ?、美紗をお姫様みたいに大事にしてくれる男とかいるかもしれないぜ」
「私は達哉を守りたいの!」
これも即答。
光の速さぐらいの即答だった。
いや、少しは迷おうよって言いたくなるぐらい真っ直ぐだ。
しかし表情が変わらないから、相変わらず感情はよく分からないのだが・・・
「じゃあ、俺でいいのか?」
「そんな言い方しないで。私は達哉が大好きなの。私には達哉しかいないの」
男としては言われてこんなに嬉しい言葉はない。
でも、もう少し、なんというか、いい表情があるはずなんだけど…
俺が一瞬視線を外した時、唇に柔らかな感触を感じ、その後すぐにベッドに押し倒された。
美紗が俺の上になって、抱きしめてきた。