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御曹司と美少女親衛隊
官能リレー小説 - 学園物

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御曹司と美少女親衛隊 1

転校初日。
見知らぬ街を地図だけ頼りに目的地を目指す。


…なのだが。
「兄ちゃんちょっとツラかせや」
「ここから先は通さへんで」

なんか明らかにヤバそうなやつらに絡まれた。
俺何にもしてないですけど。

なんて言いたいけどすぐに胸ぐら掴まれ絶体絶命。
周りの奴らは金属バットとか鉄パイプとか持ってるからもう詰んだんじゃねこれ。

容赦なく降りかかる鉄槌…

「……って、あれ」
覚悟を決めたはずがその寸前で解放され、数分後に気づくとヤバそうなお兄さんたちは屍のごとく積み上げられてるではないか。


「セーフでしたね」
「まったく、油断もできん奴らだ」
その声の先を見ると…転校先の制服を着た美少女が数人。

「えーと、キミたちは?」

「有沢コンツェルン総帥のご長男でございますね?」
「…なんで俺の」
「私共はあなた様の親衛隊でございます」


し、親衛隊って何ぞや。
俺は今日転校する予定なのにその前からそんなん出来てるのかよ。

…自己紹介が遅れたな。
俺は有沢達哉。さっきの彼女が言ったとおり、国内有数の大規模企業を抱える有沢コンツェルンの経営者一族に生まれた。
親父には子供が俺しかいないので、実質後継ぎ、の予定だ。

進路も微妙なもので、義務教育は公立との方針があったけど、進学先の私立校で大きなスキャンダルがあって、俺がいたことで関与していなくとも株価に影響するとかで出て行くこととなった。
転校先は男子校や全寮制と指定されなかったので、公立だからマシだけど通学するだけでもああいうヤバい連中が出没するような地区にある学校だし、前途多難である。
跡取りと言っても特に帝王学も授けられておらず、社長の仕事はよい部下を抱えて特に何もせずハンコを押す、など抽象的な教えしか受けていない。
親衛隊と言っても、俺はイケメンでもないしスポーツ万能でもない。個人としての魅力には乏しいので、慕って付いてきている訳でなく、恩を売ろうとの思惑がありそうだ。
さりとて、有沢コンツェルンを敵視する勢力が存在することも知っているし、親衛隊がどんなものなのか見極めて付き合い方を決めていこうと思う。
さて、何故親衛隊なんなあるのか考えながらこう聞いてみる。

「で・・・誰の差し金だ?」

まず彼女達にこう聞いたのは、少し心当たりがあるからだ。

「申し遅れました、私は親衛隊隊長久坂凉那です・・・私共は美春様と美紗様の命にて結成されております」

その美少女・・・久坂凉那の出した名前に心当たりは大いにある。
美春と言うのは俺の叔母で親父の妹。
有沢コンツェルンの企業のいくつかの社長を勤めている。
そして美紗と言うのは俺の従姉妹で叔母の娘だ。

叔母は俺を溺愛してるから親衛隊なんて発想に至るのは予測できたが、美紗が絡んでいたのは意外だった。
同い年の従姉妹で仲はそこまで悪くないが、溺愛レベルの叔母に比べたら冷めてる感じの性格だからだ。

「美紗様も同じ学校に通うことになっています」
「えっ、こんな物騒な所にか?」
「はい、達哉様が通われますから」


「俺が…?」
理由がまったく見えてこない。

「美紗様は達哉様の学園生活を非常に心配しておりました。今現在有沢コンツェルンの後継ぎは達哉様しかいないからです」
「それはわかってますが…」
「あいにくこの地域は有沢家に敵対する勢力が多い…この輩たちのような」
向こう側のくたばっている男たちに視線を移す。

「あの人たちはなんなのさ」
「大徳工業の生徒ですね」

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