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特進クラスの日常と事情
官能リレー小説 - 学園物

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特進クラスの日常と事情 5

あえて言うまでもない、気にせずそのまま話を続けた。

「えっと、村山…」
「敦司でいいぞ」
「ありがと。ボクもアキラ、でいいよ」

「敦司はさ、童貞なの?」
「結構ズバズバ言うタイプだな」
「オブラートに包むのが下手でね…そういう性格なんだ」
「まあ、気にはしないから、いいぞ」
「で、答えは?」
アキラは興味ありげに聞いてくる。

「手コキもフェラもパイズリもされたことはある…だが本番はまだだ」
「きついんじゃない?寸止めって」
「そのときは、まだわからなかったな…アキラは?こういうと失礼だと思うけど、経験はしてるだろ」
「別に、不快には思わないよ。事実だから」
「相手は、どんな」
「中学のとき、通ってた整体の先生にね」

アキラはちょっとだけ暗い表情をした。

「無理矢理犯されたんだ・・・ボクが弱かったからね・・・その後も随分仕込まれたから、メスとしての振る舞いも技術も備わってる」

そう言うアキラの表情は暗いものの、吹っ切れた表情でもあった。
恐らく、自分の中で解決させた過去なんだろう。

「敦司は従順な女や清楚で可憐な女が好きかい?」
「そんなものは人によるね」
「いや、ボクにそれを求められても無理だから言っておかないとね」
「まあ、従順な女とか清楚で可憐な女とかは可愛いとは思うよ・・・だからと言ってアキラを嫌いになる訳じゃないし、アキラはいい友達になれる気がする」

そう言うやり取りにアキラが笑う。
それは無邪気にも見える明るい笑い。
女らしさは感じないけど、魅力的な笑みだと思った。

 敦司は部屋に戻り、昨日の裏紙を取り出した。

大橋 野乃花をパートナーにした場合の
メリット
 胸がある
 普通の買い物とかの外出に一緒に行ったら楽しそう
デメリット
 どこか退廃的な雰囲気
 ちょっとマニアックな感じ


河野 アキラをパートナーにした場合の
メリット
 胸がある…
 ここまで書いて、胸は同じか、と思い直して、両方からその項目を取り消し線で消した。

 明るい雰囲気
 
デメリット
 清楚とか可憐といった女性らしさは無い

 文字化するのが難しい項目も多い。短い時間で思いついた言葉を並べるとこんな感じになった。
 中にはメリットではなく、単に長所とかも含まれているな…国語のテストだったら減点だな…と敦司は思った。
結局進退窮まると、ある選択肢が頭をよぎる。占い師に頼ろうと。パートナーと言っても良い方を選ばないと、協力どころか潰し合いになるし、相手にその気がなくとも結果的に生活が破綻して次で特進から転落する可能性だってある。場合によっては占い師に童貞を捧げるのも悪く無いと思っていた。相手が処女でない以上、未経験のこちらは余裕が無いし、一度でも経験があれば知らないゆえの失態を演じることもないだろう。
特殊なシステムな学校だから、そこで勝ち抜いてるのは型にはまらない優秀だけど個性が強い生徒が多い。普通の優等生ばかりの学校ならまず起きない悩みだった。
すぐ親に連絡をとって彼女にアポを取るように頼む。


……野乃花やアキラと会話をした数日後、敦司は寮から少し離れたファミレスにいた。
道路側からは見えない席に座り、なるべく同じ学校の生徒には気づかれないよう心がけた。

「久しぶりだね〜、敦司くん」
「相変わらずですね」

水瀬カンナ…敦司の母親が彼のために用意した占い師。
当初、占い師と聞いて敦司はしわくちゃ顔の老婆を想像していた。
しかし彼の前に現れたカンナは想像よりもはるかに若く魅力的な女性だった。本人の言うことを信じると25歳(独身)だという。

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