特進クラスの日常と事情 13
そして次の月のテスト・・・
そのテストまでの間に、敦司はカンナが言った事を理解できていた。
この一月の間で、石川のやつれようが凄かったのだ。
最初こそ威勢よく野乃花を奴隷のように扱っていた石川だが、日が経つと共に少しずつやつれていった。
態度こそ依然として偉そうだが、以前のエネルギーは失われてるように見えた。
「やっぱりねぇ・・・」
「やっぱりって何が?」
こっちはヤリまくり生活で充実してるアキラと敦司。
体つきも丸みが出てきて少し髪を伸ばしてショートボブになって女らしくなったアキラに、更にセックス回数は増えていた。
だが、敦司は自分でも信じられないぐらいに充実していた。
「野乃花ってさ、家事は上手いしよく尽くすし、巨乳でセックスの具合も良くてドM・・・だからドハマりして体調崩す男子多いのよねぇ・・・」
「そ・・・そうなんだ・・・」
多少呆れ顔で言うアキラに敦司も何て言ったらいいか分からぬ表情となってしまった。
最初に野乃花を選んでしまえば、自分がそうなってたかもしれないと改めて思った敦司だった。
そして敦司とアキラはテストに挑む。
テストは全教科で行われ、次の日には結果が教室に貼り出される。
アキラは順位を大きく上げ18位。
野乃花もこんな状況で頑張り20位。
だが、石川は・・・25位と最下位まで落としていたのだ。
そして敦司である。
敦司はなんと16位まで順位を伸ばしていた。
クラスがざわつくぐらいのステップアップだった。
これで堂々と野乃花をパートナーに選べる・・・
敦司は順位が上がった嬉しさより、どこか安堵するような気分であった。
何か野乃花に運命的なものをアキラと同じように感じていた。
それが男の精を吸い尽くす魔性の女のような野乃花でも、どうにかなるような気がしてたのだ。
そして放課後、敦司は、野乃花を迎えに(というか、荷物運びを手伝いに)石川の部屋に行った。
「よろしく」
野乃花は、敦司の目を見上げ、笑顔で、敦司の両手を握った。
もう、荷物はまとまっていた
「今まで、お世話になりました」
野乃花は石川にちょっとだけ頭を下げる。
石川は野乃花や敦司の方を見ようともしなかった。ただ、うなだれているように敦司からは見えた。その石川に残った、元からのパートナーが、彼を励ますように肩に手を置いていた。
「ようこそ」
アキラは、いつも通り、なにも身につけずに、入ってくる野乃花を迎えた。
「河野さん、裸族だったの?あ、部屋で服を着ない人のこと、裸族、って、いうんでしょう」
「本当はタトゥーも入れてたら様になるんだけど」
「ピアスは外せるけど、あれは一生消えないのよ。ところで、なぜ石川はあんなに順位が落ちたの」
「弱いのよ、彼。割とウブだったし、ディープなプレイには耐えられなかったみたい。最下位になってくれたおかげで離れれたし」
アキラは彼女のオナニーからしてハードなのを知っていたので、男の勃ちが悪ければ前立腺を責めたりバックでの突きが弱くてもペニバン逆アナルで腰の使い方を身をもって叩き込んだだろうと推測する。
「相変わらずMなのかSなのか分からない人ね」
「人を選ぶのよ、ここじゃ普通の優等生を演じなくてもいいからありのままでいられる」
野乃花は、一応荷物を置いたあと、すぐにブラウスのボタンを外し始めた。
「新しい生活のスタートを祝して、3Pしよう」
「3P?!」
敦司はびっくりして少し大きめの声を出してしまった。
「敦司は、したことない?」
「ない」
敦司は大きく首を横に振った。
「河野さんは?」
「アキラ、でいいよ。ルームメイトになるんだから…ないけど、いいよ」