PiPi's World 投稿小説

Figurine Girl
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 12
 14
の最後へ

Figurine Girl 14

「海の神なら、凄い力が使えるのか?天変地異を起こしたりとか…」
「無理じゃな…」
爺は即答した。
「何故?」
「わしにはそこまでの力はない。せいぜい小さな嵐を起こす程度じゃな」
確かに天変地異を自在に操る力があれば世界中から信仰されているだろうし、天災も無くなっているだろう。
「まあ、それでも充分すげぇけどな」
「もっと褒めていいんじゃぞ?」
爺は得意げな態度をとった。
「はいはい、偉い偉い(棒)」
「むう、全然気持ちがこもっとらん…」
爺は不満気に顔を歪めたが、すぐにニヤリと笑みを浮かべた。
「わしの力を侮ると痛い目にあうぞ?」
そう言って爺は俺の肩に手を置いた。次の瞬間、爺の手を中心に青白い光が発せられた。
「おおっ!?」
俺は驚いて声を上げた。
強烈な光だというのに眩しくはなく、心地良い感覚が全身に広がっていく。まるで風呂に入っているようだ。
その光は少しずつ広がっていき、やがて俺の体を包み込んだ。
光が収まった時、俺は海の中にいた。
青い空、白い雲、太陽が照らす海面。その全てが鮮明に見える。
俺は海中で息ができていた。これは一体どういうことだと思いながら辺りを見回していると海岸にいくつもの人影が見えた。
それは古代ギリシャ兵士のような格好をした男達だった。彼等は手に槍を持ち、コリント式の兜を被っている。
隊列を組んで行進する様はまさに軍そのものといった感じだ。
「あれは…お前の仲間か?」
いつの間にか隣に居た爺に聞いてみる。
「いや、違う。あいつらはテドロワ軍の兵士達じゃ」
「テドロワ?聞いたことが無い国だ」
「当然じゃ、ここは地球とは違う場所だからのう」
「異世界ってやつか」
「そういうことじゃな」
爺は肯定した。
「そのテドロワ兵達がどうしてここに居るんだ?」
「わしの神殿を破壊しようとしておるのじゃよ」
「何だって!?」

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す