風紀委員Girls! 976
気付かれてはいけないと風呂場の扉を閉めその場を離れる。
しかし興奮だけはどうしようもない。
「ああ〜っ!もうダメ、イク、イク〜っ!!」
ひときわ大きな声を香音があげた後、場は異様なまでの静けさに包まれる。
「参ったな…」
そう言ったのは浴室の中の洋輔だった。
すっかりと意識を失った香音に対して我に返った洋輔は、もうこの先には進められないと自身をズボッと引き抜く…
洋輔にとっては久しぶりの女の子の誘惑に乗り、自分の立場も忘れて我を忘れた行いに、後悔もしてしまう…
気を失った香音をお姫様抱っこするようにしてバスルームを出る洋輔。
幸い脱衣所にも人影はなく、一番近くのベンチに香音を寝かせる。
毛布代わりに自分のスーツを被せた。
「この後悔は、昔と変わりませんな…」
晋也は物陰から洋輔の姿を覗いていた。
晋也から見た洋輔の背中は、ものすごく寂しく感じた。
男っていうやつは、ある意味悲しい生き物なのかもしれないな…
望みもしない女からの誘惑に、洋輔さんといえども勝てることは出来なかったんだと晋也は察した…
それでも洋輔さんは途中で踏みとどまったんだろう…
それは今だ天を貫くソレを見れば、男だったら誰でもイッてはいないと分かることだ…
アレをどう処理するかは晋也も気になった。
もし自分があのままの状況だったら香音のどこかにぶっかけしていた可能性が高い。
「ふぅ…」
洋輔は眠る香音をそのままに再びバスルームに戻る。
「ええっ!?洋輔さん…」
過去にトラウマがあるって聞いたけど、いったいどんなことなのか晋也は知らなかった。
香音はまだ目覚めそうにない。