風紀委員Girls! 943
「美咲の家だってラブラブって訳じゃないぃ…、家の両親にも勘弁してよって思うことも多いけど、やっぱり仲が良くて良かったって…思うなぁ」
「うん私もそう思う…あかりの家みたいに、今まで知りもしなかった男の人が、いきなり父親になったってことで1つ屋根の下で暮らすなんて…ちょっと考えられないな…」
最初はナンパにも見えたあかりとその男の人だけど、そのうちあかりも笑顔を見せるのを見て、舞と美咲はちょっと安心する。
「うまくは行ってるみたいだね」
「うん…でも、あかりのことだと、あの人ともしちゃってるんだろうなぁ…」
あかりは駐車場に止めてあった『新しい父親』真一の車に乗り込んでいった。
「まさかこんな所で遭うとは思ってもいなかったは…」
シートベルトを締め、あかりは真一の横顔を見る…
「ああ、僕も見たことのある制服の子がいるなぁ〜と思ったらあかりちゃんで驚いたよ…」
「偶然だよね…でも車で帰れてラッキーだな…」
「僕と会わなかったら他の男とでも一緒になったんじゃないか?」
「そんなあ、私ってそんな軽い女に見られてたの?」
「そういうことじゃないけど…」
真一は「父親」としてあかりのことが心配なのだ。
以前あかりが大変な目にあったことは真一も知っているからだ。
「クスッ…私があんな目に遭ったから、義理のお父さんとしては心配な訳?…」
真一があんな事件に遭った私のことを不敏に思ってくれているのは痛いほど分かっていた…
だけどあかりとしては、そんなオブラートに包むような気の使い方は本望ではなかったのだ…
「そ、それゃあ…年頃の娘を持ったからには“父親”としての責任があるからな…」
「クスックスッ…“父親”だなんて、歳はお母さんよりも、私との方が近いんだよ…」