風紀委員Girls! 903
「私たちは君と舞のことを応援してるんだからさ、もっとドーンと構えていなさいよ、男なんだから」
「い、いや、俺はそんな…」
「日本男児は繊細なんですね」
ビシッと言い放つアリシア、よくわからない納得をするスカーレット。
間で涼は苦笑いする。
「俺、時々考えるんだ、君らからどう思われてるか…物騒なことが最近あって、清美や桜咲の子が巻き込まれてるし…」
「それゃあ…あんなことがあると、滝谷くんに限らず男なんて最低な生き物だと思ったは…」
「そうか…そうだよな…」
「やっぱり君も…あんなことしてみたいとか…思うもんなの?…」
「いや、俺は……;」
「舞の彼氏とか黒獅子のトップとかいうことを置いといたとしたら…やっぱりやってみたい?…」
「男だったら、誰しもそういう欲望を抱くのは当然だと思う…でも、女の子が傷ついて悲しむ顔は見たくない。舞と付き合ってからだけど、それに気づけた」
旬のはっきりした言葉に、3人はハッとなって、心を打たれる。
「素晴らしいですね」
「黒獅子のイメージが変わりました」
「滝谷さんは根はすごく優しい人なんだよ」
「ぁっ;…別に優しいことなんて;…」
褒められることにも旬は慣れてはいない;…
照れた顔を隠すようにして、背を向け店を出ていく…
「クスッ…滝谷旬のああいうところに舞は惚れたんだろうね…」
「赤くなるところなんて、なんだかギャップがあって可愛いぃかったですねぇ」
「舞の彼氏じゃなかったら…って、ちょっと思っちゃいましたぁ…」
「うちは青海の系列校だから、黒獅子にはいい印象を持ってなかったんだけど、彼のおかげでなんだか変わりそうね」
スカーレットが感心する。
「清美は黒獅子を潰す、なんて躍起になっていたけど、これなら共存の方向にもっていってもいいんじゃないかな」
「そうに決まってるじゃない」
涼にアリシアが突っ込む。
「……甘いもの食べたくならない?」
「別腹、ですね?」
「ドーナツ、ワッフル、パンケーキ、なんか好きなものあります?スカーレットさん」