風紀委員Girls! 901
「マジですかぁ、あいにくつけ麺の店ではないけど…」
「いいえ〜、ラーメン大好きですよ〜」
「なら良かったです」
意外だけど良かった。
「涼のおすすめのお店って醤油?味噌?」
「豚骨!」
「さすが、わかってるじゃない〜」
三人並んでカウンターに座り、極細の麺を啜る店内に入って来たのは…黒獅子の制服…
「あれっ…?、あの人って…」
「うん…滝谷旬…、うわさをすればって感じよね…」
「1人みたいね…天野さんとのデートの後かしら?…」
「ううん…舞は今日塾だもの…もし会うんだったらその後じゃない?…」
カウンターに一人座る旬の背中は大きい。
しかしなんだか哀愁を感じるものがある。
「男の子って一人でこういうお店によく入れるよね」
「滝谷くんは硬派で湯名だからねぇ」
「それにしても連れの子もいないんだね」
3人は少し離れた相席フロアにいる。
涼と旬の視線が一瞬合った。
涼は小さく頭を下げる…
滝谷旬が覚えているかは分からないが、今までいろいろな場面で、何度か顔は合わせていた…
涼の挨拶に少し驚いた表情を浮かべる滝谷旬…
やっぱり私のことなんか覚えている訳ないはよね;…
答えはもちろんその逆。
旬の中にはきちんと、茶髪のくせっ毛の美少女は頭の中に残っていた。
(…にしてもあの子と一緒にいる外人2人は何者なんだよ)
むしろ興味はアリシアとスカーレットの方にあるのだが。