風紀委員Girls! 91
呆れながら、平泳ぎで美菜子と碧に近づく。
左右からの水力に押されて、水着は隠すという目的をすっかりと無くしていた…
それでも開放的な水着で泳ぐということは、思った以上に気持ちよかった。
舞はそれをもっと堪能しようと、水深く底面まで潜り進んだ。
美菜子も碧も、羨ましいくらいにスタイルが良い。
こんなセクシー過ぎる水着は、自分のような者が着るべきじゃないと舞は感じてしまう。
「(ん?)」
水中に漂う細い紐。
「(…誰だよ!ポロリしちゃっているじゃない!)」
いくら裸で泳ぐのが気持ちいいからって、いくらなんでもこれはやり過ぎじゃないか?
「あれぇ〜まだそんなの着けてるぅ〜水の中なら上から見えないってぇぇ〜」
美菜子…お前かよ;
「いくら見えないからって、そのうちノブアキも来るんでしょ?」
「ノブアキだってあんな恥ずかしいの着けてるよか、マッパで泳ぐんじゃないか?」
「恥ずかしいって、もう褌じゃないんでしょ?」
「ほら見てみなよ。あれは褌よか恥ずかしいんじゃないか?」
美菜子が指差した方向。
いつの間にかプールサイドに戻ってきたノブアキは、面積の小さいブーメランパンツの水着を穿いていた。
「…お、おう」
「でしょ?」
確かに、裸に近い。近すぎる。
そして、パンツの色はなぜか黄色。
遠目から見たら素っ裸と見間違えてもおかしくない。
「…この家には普通の水着はないのか」
「何を言ってるんです、舞ちゃん?」
…普通じゃないお嬢様よ…碧さんよ…
「皆さんのご期待に沿えるよう、特別な水着を用意させたのでありますよ…」
ご期待って…既に美菜子はそれを着けてはいませんけど…;
「それじゃあ、ノブアキの水着にもまだ何かあるの?…」
飛び込み台に構えるノブアキを見ながら、恐る恐る聞いてみる…,
「当然でありますとも、ノブアキさんの穿いております水着の素材は、水に浸かると溶ける性質でありますですよ…」