風紀委員Girls! 859
「ノブアキの状態は?」
「深刻な怪我ではないわ、意識もはっきりして骨折とかじゃなさそう」
「とにかく情報を掴んで、夏織を救い出すことが一番だね!」
「うん…でも、気を付けてね」
一刻も早く夏織を助け出す、美菜子や可憐は息巻くが美咲はそれでも冷静に忠告する。
舞も居ても立っても居られない…
諜報部の一人、内田真菜はいち早く捜索に向かった。
普段は寝てばかりの彼女だが、あの凛が『アイツの能力は清美で一番だぞ』という言葉を頼りに舞は最前線を真菜に任せたのだ。
「美咲、このことは桜咲には…?」
「当然伝わっている筈だは…ノブアキさんは青山家の嫡子ですもの…」
「それじゃああっちはあっちなりに動いているってことなのかしら…?」
「多分…、青山家のSPたちって、相当優秀だって聞くもの…」
夏織の足取りを追う真菜には頼もしい援軍がついた。
情報を聞きつけ動き出した桜咲の生徒会メンバー、佳奈と元会長の恵里菜だ。
「一匹狼のお前が清美の風紀委員になるとは思えなかったな」
「…私に居場所をくれたんだ。舞には感謝してる。だから…」
青海の周辺は妙に落ち着いている。
「これだと内部犯の可能性が高いな」
「ノブアキくんを良く思わない人ってことね」
「ええ多分…彼に敵う相手はいないから…尚更…」
学業においてもスポーツにおいても、ノブアキの右に出る者はいないのだ…
「傷は大したこと無いって聞いたけど…?」
「そうね…今回のことは、精神的なダメージの方が大きいと思うは…」
「今まで負け知らずなだけに?…」
「それもそうだけど…彼…レイプされたのよ…男が男に…」
「男が男にってね…実際にあるのねそんなこと」
「よっぽど恨みが深いとかそんなんかね」
「外に知れ渡ったら大変ですね」
青海の周辺は動きが乏しい。
3人は坂を上って部活動専用グランドや部室棟の建物を目指す。
「ノブアキの彼女は大丈夫なんか…あの子スタイルいい美人だから…」