風紀委員Girls! 838
うずくまり膝を着く碧を襲っていた男は、既に意識を失っ倒れている相方の男を視覚に捕えた。
「お、お前…」
掠れた声を上げる男は、眉をしかめ静香を睨みつける…
「ふざけんじゃないはよ…女が男の言いなりになると思ったら大間違いなのよ!…」
怒りに満ちた静香を、手負いの男が止められるはずがない。
この細身の身体でありながらあらゆる武術を得意とする静香に、男が相方と同じ目にあうのはある意味当然のことだった。
「後で警備室に突き出してやりますわ」
ぐったりした2人の男を睨みつけ静香は言い放つ。
「碧さん…大丈夫でしたか…」
焦点の定まらない表情の碧に、静香は優しく問いかける。
「し、静香さん…私ったら…ごめんなさい…」
碧は男への欲望に負けた自分が情けなかった…
「碧さんはぜんぜん悪くないは…私だってシュチュエーションが違っていたらどうなるか分からなかったもの…」
「えっ?…静香さんもそういうことに興味あって?…」
「もちろんだは…私だって美咲さんにメールで戴いた滝谷さんの画像…毎晩眺めているのよ…」
「私も恥ずかしいけど、興味はあるの…そんな相手なんていないのに」
「相手がいるいないの問題じゃないですよ、静香さんも普通の女の子ってことです」
「だったらいいですけど」
静香は碧の肩を支えながらシャワー室を出た。
もちろん男たちのことは通報した。
碧は帰宅し自分の部屋に籠る。
「遅かったな、碧…何かあったか?」
祐樹が部屋に入ってきた。
「ううん別に…」
突先に嘘を着き目を逸らしてしまう…
「それならいいけど…何かあったらいつでも言ってくれよ…」
優しい祐樹…だけど名前も知らない男のモノに魅せられ、しかもその男の指でイかされたなんて言える訳は無い…