風紀委員Girls! 829
唯の後に続いて、美咲も玄関から廊下を歩く。
「よう、唯、お帰り。友達も一緒なのか」
「!!!!」
「ちょっとお兄ちゃん!……頼むからそのカッコは…」
「さっきシャワー浴びてな…」
航平は上半身裸で下はパンツ一丁。
美咲は顔を真っ赤にして意識まで吹っ飛びそうになる。
画像では何人もの男の裸を見てきた美咲ではあるが、面と向かっての対面は初めてだった…
臭い来るようなその迫力に心拍数は上がってしまう…
「ごめんね美咲;…こんな兄で;…」
恐縮がる唯…唯までもが顔を紅く染めていた…
「あっ、気にしないで;…返ってラッキーだと思っているはぁよ…」
頬を赤く染めながら美咲は微笑む。
こういうのがラッキースケベっていうの?それって逆なのかな?なんて勝手に想像が膨らんでいく。
「はい」
「これ唯が作ったの?」
美咲の前に置かれた美味しそうなパンケーキ。唯が持って来て微笑んだ。
「違う違う…これ作ったのお兄ちゃんだよぉ」
「うぇ?!…小川航平がぁ!」
驚きの余りつい呼び捨てで言ってしまう;…
だけどあのクールフェイスの小川航平が、まさかこんなもんを作るとは…
「…驚いたでしょ?、ああ見えてお兄ちゃん…スイーツ男子だったりするのよ;…」
最近は多いって聞くけど、まさかそんな身近にいるとはね。
でも料理のできる男の人は素敵だよね、ちょっとキュンとくるものがあるかも…美咲の胸がときめく。
「はい、召し上がれ」
「ありがとう」
フォークで一口大に切って口に運ぶ。
「わぁ…すごく美味しいよコレ…!」