風紀委員Girls! 78
「え?そうだったっけ?」
麻耶さん…講演などで度々顔を合わせていてよく知っている存在だが、そんな事実を聞いたのは初めてだ。
別れ際には舞はこんなことを聞いていた。
「仕事に追われて出会いもろくにない」
…それって、男じゃなかったの?
「この前来た時だって、由真センセにべったりくっついてたし」
「由真センセと麻耶さんは高校の同級生で仲良かったって聞いたことがあるけど…」
「だからさ、滝谷旬は家に送られただけじゃないか?…」
確かにそれなら、あの後直ぐに一人だけの麻耶さんを見たって言っていた美咲の話しも納得できる…
「でも、手錠までして、旬のお尻を撫でたんだよ!」
「悪ふざけに過ぎないと思うよ…でも麻耶さんにとっては、滝谷旬より舞の反応を見て楽しんでいたと思うよ…」
「え、そ、そうなの…?」
「うん、たぶん…麻耶さんはきっと、舞が滝谷旬が好きだと見抜いて、舞をからかってやったことだと思うね」
「う、う、あうう…」
美菜子の言葉に、顔を真っ赤にして俯く舞。
「いやあ、舞ちゃんよ、美菜子は嬉しいぞお、舞にも気になる男の子が出来たってねぇ」
「う、う、言うなぁあああ…」
恥ずかしさを通り超えて涙目の舞。
「舞が黒獅子の滝谷旬なら、私は青海の青山ノブアキ…頑張らなくちゃだね!」
そう来るかね?…
ここで青山ノブアキは関係無いと思いますけど…;
「美菜がそんなライバル心燃やす必要ないよぉ〜」
「何言ってんのよ!滝谷旬に見合う男子と言ったら、青山ノブアキしかいないじゃない!」
…何を言い出しますのよ。
「2人で頑張って彼氏ゲットといけば万々歳よー!」
「いつからそんなことになった!」
「今決めた」
「…あのなあ」
「まあ悪く言うなよ。舞が本気になればみんな協力してくれるさ」