風紀委員Girls! 765
(本当のことを教えるわけにはいかないよね)
「あかりさんは、その、他人の好きな人を好きになるってのは」
「悪く思わないでいいと思う。そこから学ぶことだってたくさんあるはずだから」
実と新だってそうだ。
もちろん2人とも大好きだし、愛美とラブラブいちゃいちゃする姿だって羨ましく思うのだ。
まあこうやって司を前にすると、実と新の存在など霞んでしまう…
愛美に対して何か言うよりも、舞への嫉妬心が生まれて来そうな気がした…
「学ぶことですか…俺はちゃんと学べているんですかね?;…」
「いろいろな経験が男を成長させるんじゃない?…」
「そんないろんな経験なんて俺はぜんぜんしてないし…」
「あらぁ、舞が初めてって訳じゃないんでしょ?…」
「え、あ、いや、その…」
あかりに核心を突かれしどろもどろになる司。
「ふふっ、ホントなんだね?」
「まあ…」
「司くんの初めては、どんな感じ?」
「あまり記憶に残ってないです…友達に誘われてナンパでそのまま…年上の人でした。それよりも、舞さんの方がずっと…」
あの時の2人の姿が蘇る…
まるで映画の1シーンのようにとても綺麗な印象だった…
「舞と司くんはとてもお似合いだと思うは…きっと誰よりも…」
悔しいけれど、あんなセックスは自分は出来ないとあかりは思う…
「でも俺、どうすればいいんでしょう?舞さんにも滝谷さんとのことに問題でも…」
「今は大丈夫。とにかく、舞と司くんはこれを2人だけの秘密にすれば」
「はい…」
あかりはあくまで、姉のように優しく司を見つめる。
「…自信をつかむため、男になるため、私が一肌脱ごうか」
「あかりさん…」