風紀委員Girls! 749
愛花に言われるままに、彼も巻き添えにして一緒についていくことにした伊織と香音。
やってきた場所は…
「すごく広いですね」
「ああ、さすがは桜咲の方ですね」
なんと愛花の家だった。
「ところで、あなた…お名前を聞いてませんでしたね」
「あ、ええ…」
「水野伊織と申します」
「荻野香音ですっ」
「ああ、俺は大久保亮太…よろしく…」
はにかむ表情が初々しい…
スーツを着ていなかったら、まだ高校生と言っても通じそうだけど…こんなんであの黒獅子の教師が勤まるのかと心配にもなる…
「この春黒獅子に就任したってことは、大久保さんは大学を出たばっかりなんですよぉね?…」
「あっはい…、青海大の教育学部を卒業して…」
「あらぁ青海出なんですね…それで愛花さんとお知り合いな訳なのかしらぁ?…」
伊織、香音、愛花と3人の視線をしきりに気にしながら亮太は頷く。
「愛花さんは?」
「実は幼いころから知っているんです。近所のお兄ちゃんみたいな存在で」
「へぇ」
愛花は満面の笑顔で亮太を見つめる。
服の下で豊かな胸が波打つ。
「しかし、青海の出身者が黒獅子とは、大丈夫ですかね?」
「黒獅子の奴ってそこまで気にすることってないんじゃない?」
「あっ、はい…僕が就任する前まではかなりやばい状態ではあったようですが、今は黒獅子のアタマがきつく締めているようで…それで僕も助かっているっていうか;…」
「あらぁ黒獅子のアタマって、滝谷旬のことぉ?…」
「あっ、はい…彼のことご存知でしたか…」
「ご存知もご存知…滝谷旬は清美の生徒会長のカレシですものぉ…」
「そ、そうだったのか…てっきり彼にはそんなものに興味が…」
「硬派に見えてムッツリですよ」
「思春期男子ですからねぇ」
亮太が俯く。
「(…滝谷旬より年上なのに、やけに初心ですねこの方は)」
伊織がよそよそしい態度の亮太に疑問を抱く。
「ふふ、お二人とも、もっと楽しみませんか?」
「楽しむって?」