風紀委員Girls! 712
「唯が好きになった男子ってどんな子なのかしら?…」
「多分黒獅子の男子だと思うよ…前にカッコイイって言っていたのを聞いたことあるもの…」
「あ、そうなんだ…それじゃあ旬も知っているかもしれないな…」
「そうだよ舞…滝谷旬と協力して、唯の恋を成就させてあげなよ…」
「えっ?私と旬が…」
「そうそう…私たちも出来る限り協力するからさ…」
…舞…真里菜…涼…
向こう側でそんな会話が繰り広げられている。
ありがとう、みんな。でもね、私の好きな人は黒獅子にはいないんだよ。
私の好きな人は…多分言ったらドン引きするだろうから、切ないけど心の奥にとどめておく……??
「唯、元気出してよ〜」
「あ、あのさ、舞…真里菜も涼も…私そんな…」
「何だぁ聞こえていたぁんだぁ;…ごめんもっと声を潜めるべきだったよね…」
「あっ、それはいいんだけど…今の話し、ちょっと違うっていうか何て言うか…」
「あっ違ってたぁ?…私はてっきり黒獅子の子だとばかり…」
「それなら唯の恋の病の相手って…一体誰なの?…」
「う、うん、あんまり詳しくは言えないけど、その、もっと年上の人…」
「へぇ、大人だなぁ唯」
「素敵な人なんだね」
…うん、すごく素敵な人だよ。でも…
「私たちが手伝うことって何かできる?唯には、私と…旬のときもいろいろ協力してくれたから…」
「あっ、いいの…その時がきたらお願いするは…」
その時なんて一生来ないのは分かっていた…
だけどこの場を乗り切る為、唯はこう言うしかなかった。
「そうなの?…それなら何かあったら遠慮無く言ってね…私は何時でも待っているから…」