風紀委員Girls! 686
「あっ;…それはぁ;」
佳奈をはじめ周りの女子たちも何気に互いの顔色を気にしている…
こんなことが発覚した今でも、“自分だけは特別…”と言う気持ちがあるのだろうか?…
「どうなんですか?…佳奈さんは岩戸くんと関係を持ったんですか?…」
柔んわりと愛美が佳奈に向かい首を傾げる…
「え、えーっとね、その……したよ。一度だけね、一度!」
佳奈は他の4人の顔色を伺いながらそれを認める。
「他のみなさんはどうでしょうか」
「私も一度…」
「私も…」
「私は二度…初めてだったんだから…」
「ってことらしいはよ;…童貞が聞いて呆れるはぁ…」
舞は岩戸に向かい吐いて棄てるように言う。
「ま、待ってくれよ;…確かに俺は皆に嘘をついた…だけど皆のことを大好きな気持ちは…嘘じゃないんだ…」
涙ながらに訴える岩戸に、舞はちょっとドキッとしてしまう…
まったく、この顔に騙されるってこと?
旬とはまた違ったタイプで不覚にもドキッとする自分もまたどこか情けなく感じる。
「岩戸くんはみんなのことが好きなのね?」
「ああ、それは間違いじゃない。嘘はついてない」
「でも、それじゃ納得いかないよ」
「私は岩戸くんだけを追いかけていたのに」
祐未と真由美は光輝の言葉に納得がいかないようだ。
「考えてもみてよ…芹沢さんは芹沢さんの、沼倉さんには沼倉さんの…違った魅力があるじゃないか…」
確かにアイドル顔の芹沢祐未と美人女優みたいな沼倉真由美とでは、全くタイプが違っていた。
「それはそうかもしれないけど…アンタにだって、好みのタイプってもんあるでしょ?…」
まるで当事者のように舞が呆れながら会話に入る。
「それゃ俺だって誰でもいいって訳じゃないさ…俺は可愛くて綺麗な女の子が好きだからね…」