風紀委員Girls! 681
結局何かを決定するほどのことはなかったものの、みんなが普通にお喋りするのが久しぶりに楽しく思えた。
会議を終えて帰り道。
舞と美菜子、それに愛美と恵美菜の4人が並んで歩く。
「そういえばさ、あの小川ナンタラさん…弁護士だっけ。あの人のこと何かわかったの?」
美菜子が舞に尋ねる。
「ナンタラじゃなくて“航平”…雑賀組の顧問弁護士の小川航平だよ…」
「あ、そうだったけぇ?…まあ名前なんてどうでもいいけど…」
「クス…美菜子はああいうタイプ、興味無いのね…?」
愛美が笑いながら言う。
確かに愛美が言う通り、美菜子は航平のようなインテリ風の眼鏡男子に興味は無かった。
「そうね…やっぱり男はワイルドであって欲しいもの…」
「ワイルドね〜…一時期ノブアキに入れ込んでいた美菜子がそう言うかい…」
「そんなことありましたっけ?」
「…あっ、なかったことにしようとしてる…」
とぼける美菜子に恵美菜は苦笑する。
「ワイルドというと青海の柔道部主将、岩戸光輝だね。美菜子はすでにリサーチ済みだったりするの?」
愛美がにやけながら尋ねる。
「ああ岩戸光輝…確かに彼もイケてるとは思うけど…」
心無しか不満げに美菜子は答える。
「"けど"って何よ…岩戸光輝ほどカッコいい男はいないと思うけど…」
美菜子の反応に愛美は納得しない様子を露にしてしまう。
「あらぁ愛美ぃ?…もしかして愛美って岩戸光輝のことぉぉ…?」
「その反応は何かな、私が先にアタックかけていいってことなのかなぁ」
「私は別に愛美と対決してるわけじゃないよ」
愛美の挑発に美菜子は泰然として構える。
「岩戸光輝ってそんな有名なの?」
「舞は本当に興味なさそうだね。次のオリンピック候補とも噂されるスーパーアスリートだよ」
頭の上で?マークが浮かぶ舞に、恵美菜が説明する。