風紀委員Girls! 68
…舞は頭の中を整理した。
今、自分は旬と2人。
この部屋はいったい何処だ。
「…で、何ココ」
「俺の口から言わせる気か」
「だって…」
「仕方ねえな…その、ラブホってやつだよ…」
…「旬くんとゴールイン、ベッドイン」
舞はまた意識が遠のきそうになる…
「もぉ〜私が意識を失っている間にこんな所に連れ込んで〜油断も隙もあったもんじゃない!」
「そりゃあ俺だって迷ったさ…でも少しでも早く、舞を寝かせてやりたかったんだから仕方ね―だろ!」
へっ?
気がつけば額に濡れたタオルが乗っていた…
ずっと看病していれたの?…
「どうだ?良くなったか?」
旬が舞の額に乗ったタオルを取る。
「う、うん…だいぶ…」
「そうか…って、何そんなに照れてんだ?俺まで恥ずかしくなってくるだろ」
「あ、ありがと…」
「お、おう」
お互い視線を逸らせてしまう。
「良くなったらとっとと出るぞこんなとこ。ばあちゃんも心配だし」
「…帰れるかな」
「いくらなんでも、もう気絶するってことは無いだろ?…」
「そうじゃなくて、父さんと母さん…帰ってきてるか心配なだけ…」
「何なら、家に泊まるか?」
「それはやめてとく…おばあさんに悪いもの…」
「それじゃあ、どうすんだよ!」
「いいよ…そんなに帰りたいなら、旬一人で帰ってよ…」
「いや、待て、ここに一人で泊まる気か!?」
「仕方ないじゃん…」
「そこまでの金持ってるのか?俺は持ってねえぞ」
「う」
旬に痛いところを突っ込まれ、苦い顔をする舞。
「…連絡してみる…母さんに繋がらなきゃ、誰か友達んちにでも泊まるわよ」
「友達…!?」
旬の脳裏に、菜々美と菜摘の2人が浮かび上がる。