風紀委員Girls! 639
「舞は今でも小学生だからね」
「その言い方ちょっと酷いなぁ」
「ホント、ちっちゃいのにタフなんだもんなぁ」
「そっちだってそんなに変わらないじゃん」
美咲が舞に突っ込みを入れると、それに乗じて佳奈も乗り出す。
もっとも、佳奈も舞とそれほど背格好は変わらない。
「私だって舞ちゃんが羨ましくなるよ。麻耶と似た感じね」
「麻耶さんがですか?」
ちあきにそう言われても舞にはピンとはこなかった…
麻耶は背も低くはなく、アンニュイとしたところなど自分とは似ても似つかないほど女らしかった…
「今は分からないかもしれないけど…きっとそのうち分かる時が来るんじゃない?…」
ちあきはニッコリと微笑みながらそう言った…
「…なるほど」
パソコンのモニターを見ながら呟くのは碧。
「何かあったんです?」
その背後から覗き込むのは佐伯祐樹だ。
この2人、お嬢様とボディーガードの関係であり、実は交際している間柄でもある。
「静香さんたちが襲われた事件のことです…それに関して美咲さんが情報を下さいました」
「ああ、あの事件って確か…雑賀組のチンピラが捕まったんだったよな…」
祐樹はそう言って背後から碧を抱きしめる…
「そう…捕まえたのは雑賀組の顧問弁護士…この男よ…」
祐樹の熱い息を間近に感じながらも、碧は画面の小川航平の顔写真をアップにする。
「なんかいかにも優等生って感じのタイプだな」
「学力は優秀だったそうよ」
碧が画面をクリックしていくと、小川航平のプロフィールが映し出される。
「へぇ…青海のOBなのか」
祐樹の手元は碧の胸へと伸びる。
「んっ…そう…あんっ、もう…そんなに…」
画面に集中したい碧だが、祐樹はそうはさせてくれない。