風紀委員Girls! 633
「なんでまた堤さんにそんなことを…」
「ちあきは桜咲の元生徒会長で、小川航平とは同学年。小川は青海のOBだから、どこかで接点があったんじゃないかっていうのよね」
「それは考えすぎなような気がします」
「そう?私は舞ちゃんと一緒よ。あの小川って男、何か隠してることがありそう…それも一つや二つじゃなさそう。彼を調べ上げないと、一連の出来事は解決しないと思う」
「そうですか…」
「とりあえず明日ちあきに話をしてみるわ。今日はお疲れ様」
「何だ、もう帰れってことですか?…晩飯ぐらいおごってくださいよぉお」
純は愛玩動物のような瞳で麻耶を見詰める。
「何甘えてんだよ…アンタの好みは女子高生だろ?…どうせ心の中じゃ、私のこと“おばさん”って思ってんでしょ?」
麻耶は横目で純を睨む…
「まさかですよ…先輩のこと“おばさん”だなんて思う訳ないじゃないですかぁ;…」
「まったく…そういうときだけ小動物みたいな目するんだから…あの時は野獣だったくせに」
「せ、先輩、それは」
「ふふ、そんなに言うんだったら私が手料理のひとつでも作ってあげる♪」
麻耶はニヤッと笑ってキッチンに立つのだった。
「(まったく、先輩って人は)」
純は呆れながらもニヤついてしまう…
人一倍寂しがりやの癖に、全く素直じゃないんだからぁな…
「何?変な顔して…またスケベなことでも考えているんじゃない?」
またこの人は…;
「な訳無いじゃないですか〜、今日はもう絞っても出ませんから;…」
「ふふふ、男ってのはそういうこと言いながらもやるときはやるもんなのよ?」
「先輩、僕をどういう男だと思ってるんですかぁ」
麻耶はニヤリとした笑みのまま再び料理に集中する。
…やっぱりこの人には頭が上がらない、と思う純なのである。
…翌日
「麻耶さんはきちんと連絡してくれたみたいだから」
「お話が聞けるわけね」
舞と一緒にいるのは伊織と恵美菜。
「よう、清美の皆さんお久ぶりっす」
「あれ…なんでいるの?」
「いやぁ、こちらも知りたいことがあったからちょっとね」
桜咲の役員でもある佳奈と椎奈も姿を現したのだ。