風紀委員Girls! 617
「そ、そんなわけないじゃないですか…」
「じゃあ暇ってことだよね?」
「…そもそもなんで先輩が知っているんですか?」
「秘密」
…うわあ、すごくいい笑顔。
背筋が凍る。変な汗が出てきそうだ。
「ま、春日から誘ったわけではないから大目に見てあげるけどね」
「あ、ありがとうございます…」
てぇ!、何で僕はこの人にお礼なんか言っているんだよ;…
「素直でよろしい…、でもいくら頼まれたからって、そう気安く女子校生とベッドインするのもどうかと思うはよ…」
「あ、すみません…」
まあ先輩の言うことは最もだけどな;…
「…今日のところはここまでね。明日以降、新しい情報を探りましょ」
「そうですね…」
麻耶は車をUターンさせ、唯の家から離れていくのだった。
……………
翌日、清美学園生徒会室。
「出たよ、小川航平。なかなかのイケメンだね」
「本当に弁護士さんだったんですね」
「この人がホントに何人もの男をとっちめたのかな?」
「そうは見えないよねぇ」
パソコンの画面を見ながら思い思いに感想を口にする美咲、伊織、恵美菜、理穂。
「すごかったらしいよ、私も見てないけど」
4人を前に、美菜子が椅子にふんぞり返って言い放つ。
「頭もよくて腕も立つなんて、男としては理想的だはねぇ」
「しかもこの顔!…きっと脱いだら凄い身体しているんじゃない?」
「やっぱりそっちの方もイケメンなのかしらぁ?…」
「やだぁ、これで小さかったらがっかりしちゃうじゃないぃ〜」
伊織と恵美菜、それに理穂は興奮ぎみに美咲のPCを覗き込んでいる…
「あら…この人、青海出なのね…」
顔写真しか見ない三人の中で、美咲はしっかりと小川航平の経歴をチェックしていた。
「あっ、そうなんだ。そこまでは気がつかなかったな…」
美菜子が椅子ごと動かして美咲の隣にやってくる。
「じゃあ、この辺で生まれ育ったんだろうね」
「でも大学は青海の系列じゃないんだ」
「まあ、人それぞれなんじゃないかな?選択肢はたくさんあるわけだし」
「いえ、不思議ですわ…」
伊織が真面目な顔に戻って、画面を見ながら呟いた。