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風紀委員Girls!
官能リレー小説 - 学園物

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風紀委員Girls! 607

相変わらずの爽やかな笑顔だけど、やっぱり疲れが見える。
よりによってこんな時に大事を起こしてしまうなんて…自分たちの問題であったとしても申し訳ない。

恵美菜と涼は純の背中を見送った。

「…大変だね」
「私たちのせいでね」

「う、うん…」
その大変な春日純が、呼び出される数時間まで私と裸でいたなんて知ったら、恵美菜はどう思うだろう?…
信頼する近所のお兄さんが、私の上で腰を振っていたなんて…

「どうした涼?…やっぱり明日香のことが心配だよね…」
何も知らない恵美菜は、そっと私の背を抱いてくれた…

「だ、大丈夫だよ、明日香は、私と違って強い子だから…」
さっきの言葉を聞くと不安は募るが、涼はそれを隠しながら言った。
「そうだったらいいけど…」
恵美菜は不思議がりながらも一応納得の顔は見せた。

初めての思い出はあっという間に消えた。
涼にとって、この後ろめたい思いを断ち切るには、明日香が元気になって、本当の意味での初体験をサポートできたら、だと思うのでった…

一日も早くそんな日が来ることを心から願う…
それでもし明日香が男の身体の方に魅力を感じるようなことがあったならば、自分は素直に身を引こう…
それが明日香の幸せの為なのかもしれないのだから…

「ちょっと顔観て来ていい?…」
恵美菜は涼に伺うように聞く。

「やだぁそんなこと私なんかに聞かないでよ…勿論よぉ明日香も喜ぶはぁ…」

涼は努めて笑顔で、気丈に振舞って見せた。
恵美菜は涼が頬の涙を拭うような仕草をするのを見て不思議に思ったが、あえて気にせず明日香のいる病室に入っていく。

「ありがと、エミー、来てくれたんだ!」
「おぉ、なんだ、明日香、いつもと変わんないじゃん」
「これくらいで落ち込んでいたらこの先どうするんですかぁ」

…明日香も強がってるんだ。
お互い、不器用な人間同士、これからも寄り添っていくのが一番いいんだ。
涼はそう心に誓った。

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