風紀委員Girls! 606
「うん…今お姉さんが来ているは…」
「お姉さんって…?」
「そうユリナさん…、映画の撮影が終わって、ちょうどオフだったみたい…」
「どうりで外が騒がしいと思ったよ…ユリナ狙いのマスコミの連中だったのね…」
「ユリナさんも、これじゃあ病院に迷惑だったって気にしていたけど…」
「真里菜のことが心配だったら、来ないわけにはいかないもんね…」
「まだ病院の外にいるのかなぁ…」
ガチャ
恵美菜と涼がそんな話をしていると、目の前の病室のドアが開いた。
純が出てきたのだ。
「終わりましたか…」
「ああ…」
「なんだぁ、警察の人って春日さんだったのぉ?…」
恵美菜が驚いた口調で言う…
「なんだぁは無いだろ;…僕だって刑事の端くれなんだぜ…」
純は不満気に頬を膨らませた。
「なんだ…恵美菜と春日さんって親しかったの…?」
二人の打ち解けた話し様が、涼にはなんだか不思議だった。
「お家が近所だからね。普段は何処にでもいるようなお兄さんだもん」
「おいおい…僕ってそんな風に見られていたの?」
これがいつもの純の姿なら、それでいいのだけど…
涼の気持ちは複雑だった。
「じゃあ、僕はこれで」
「お疲れ様です」
「麻耶さんによろしく伝えて下さいね…」
「ああ、あの人ったら呼び出しにも応答ないし、非番の日は何をしてるか分かったもんじゃ無いですけど…」
「春日さんも、せっかくの休みでしたのにね…」
その日を狙って涼はお願いしたんだ…
「僕は真面目だから、呼ばれたら成り振り構わずすぐに跳んで来ますけどね;…」