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風紀委員Girls!
官能リレー小説 - 学園物

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風紀委員Girls! 605

明日香の表情が一気に崩れ、頬を大粒の涙が伝う。
今まで必死に我慢してきた、感情があふれ出した。

「だから…無理してたんだな…」
「ごめんなさい…誰にも心配かけたくなくて…」

本当は、辛くて、悔しくて、一人になりたくて、逃げ出したかった…
明日香の嗚咽は、病室の外にいた涼にも、はっきりと聞こえた。

ドアの前で涼は振るえる両手を握りしめる…
直ぐに明日香の元に跳んで行こうとドアを開いた瞬間に明日香の声が聞こえきた…

「私…私…あんなのが初めてなんて認めたくないの…だから全てを忘れる為に春日さんに抱いてもらってそれを自分の中では初めてにしようなんて考えちゃったのよぉぉ!」

涙ながらに、一気に春日純に向かい話す明日香の言葉は…涼の胸に痛く突き刺さった…

「明日香…明日香ぁ…」
こらえていたものが心の底から込み上げてきた。
ほんの出来心で、自分はあの人と関係することが、明日香を傷つけたとしたら、それは本当に取り返しのつかないこと…

「涼…?」
明日香の病室の前にやってきた恵美菜が、彼女に声をかける。

「ぁ…ごめん、今警察の人が来ているから…」
涼は慌ててドアから離れる。

「そ、そうなんだ…顔色悪いけど、涼は大丈夫?…」
恵美菜は労るように涼の背を撫でる。

「やだぁ…貧血かな?…生理始まる頃だし…」
涼は動揺を気づかれまいと、強がってみせる…

恵美菜は瞬時にそれが涼の嘘だと悟る。
最初に声をかけた時、涼は驚き焦るような表情を見せていた。

「明日香、そんなに深刻なの?」
「そんなことはないよ…そんなことは…」
明日香の身体は何もない、でも心は…

「それより、真里菜は大丈夫なの?」

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