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風紀委員Girls!
官能リレー小説 - 学園物

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風紀委員Girls! 585

そんなことを考えている間も車は走り続ける。

「ここは…」
「あまり来たことない土地かな?」
「どこなんです?」
「ここも樹龍市の一部だよ。私たちが持ってる建物も近い」

とはいえ周りはほとんど田んぼだ。
ところどころに少し古びた倉庫があるくらい。

こんな錆びれた所に雑賀組の建物があるなんて…なんだか不思議に思う…

「瑞穂さんはよくこの辺りに来られるんですか?…」
「来るも来ないも無いよ…私が育ったのはこの辺りだからね…」

「えっ?…そうだったんですか…」
民家らしき物も全く見当たらないことなヘンピな所で、瑞穂さんは育ったなんて…意外過ぎるよ…

「この辺は、昔大規模な開発を計画していた…でもそれは当時の地元の住人の猛反対で白紙撤回に追い込まれたんだ」
瑞穂さんは当時のことを語りだす。

「雑賀組はそのときは?」
「私はそのときはまだ…滝さんとか一部の年配組なら知ってるかもね」
ここでも滝さんの名前が…いったい何者なんだろう。

「そういえば、光くんは当初青海の系列に通っていたそうですが」
後ろからアリシアが言う。

「そう…光は幼稚舎からずっと青海だった…。私の憧れだったのよ青海とか桜咲とかって…」
それが高校は黒獅子…
まあエスカレーター式で上がってきた者が、進学の時に引っ掛かる話しはよく聞くけど…

「この辺りでお育ちでも、瑞穂さんは桜咲では無いんですね…?」
どこか親近感を持った口調で唯が言う…

「そうね…私も憧れていても桜咲に行けなかったクチでね」
「では、何処に?」
「隣町の公立高校。できれば憧れは憧れのままで、見ないで過ごせたらなぁって」
瑞穂さんは昔を懐かしむように話してくれた。

その間に車が一軒の倉庫の前で止まった。
「ここだね」

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