風紀委員Girls! 579
「わかってる…絶対みんなで話をつけて帰ってくるから」
「約束だよ」
小指を立てて見せる涼に、舞は自分の指を絡めた。
「さあ、早く追いつかないとな…」
凛が真っ先に歩き出し、舞とアリシアはそれに続いていった。
涼はその背中を見送った後、未だ気を失っている明日香に寄り添う。
こんなことになるなら、自分も桃子のお見舞いに着いていけばよかったと後悔しないではいられなかった…
ごめん明日香…
明日香の身体を抱きしめ、これは自分への罰だと涼は思った…
明日香という存在がありながら…男なんかに興味を抱いた自分への罰だと…
「……ぁ」
今まで気を失っていた明日香が、ようやく目を覚ました。
「明日香…」
「りょ、涼…」
「ごめん、ごめんね、明日香…明日香ぁ…」
我慢していたものが、限界を超えてしまった。
涼は明日香の身体を何度も何度も抱きしめ、ひたすら謝りながら涙を零した。
涼の中では明日香はもとより、春日純に思いを寄せる彩未への謝罪の気持ちもいっぱいだった…
ただの好奇心…
本当にそれだけだった…
舞が滝谷旬との初体験を終え、明日香がいながらにして“男”というものを知らない自分に“焦り”を感じてのことに過ぎなかったのだ…
「ごめん…こんなことになって…涼に何て言ったらいいのか」
「ううん…私が悪いの…明日香がいるのに、男に興味なんて…」
明日香は泣きじゃくる涼の唇をそっと奪う。
「涼のこと、もっと大切にする。涼がこんな目にあわないように、ずっと守っていくから…」
「明日香ぁ…」