風紀委員Girls! 571
意外な答えが返ってくる。
黒獅子も、確かに歴史は相当ある学校だが。
「じいちゃんが?」
「ばあちゃん、それってマジなの?」
「ああ…ワシは嘘なんてつかないよ」
「2人とも、おじいちゃんのことは知らないの?」
舞は旬と笙に尋ねる。
「ああ、ばあちゃんから話しは聞くけど、もうとっくに死んじまってるし…」
「うん僕もばあちゃんの話し覚えてるよ…なんか凄いイケメンだったとか…」
「そうじゃよ…亮の美丈夫は、あの人から遺伝したもんじゃ…」
そうなんだ…
多岐亮さんだけじゃなく、旬も笙くんもすこぶるイケメンだものね…
「おばあちゃんは、亮さんが何をされているかはご存知で…」
「もちろん、亮はワシが背中を押してやったんじゃよ」
「ばあちゃん、知ってたがかよ…」
これも旬は知らなかったようだ。
隣の笙も目をパチクリさせて驚いているみたいだし。
…その表情が可愛いと思ってしまったのは内緒だ。
「最近はとんと顔も見せんけど、黒獅子に通っている時はここから近いこともあって、よく顔を見せてくれたんじゃよ…」
だからおばあちゃんは、笙くんが黒獅子に行くこと賛成していたのね…
「それで兄貴から相談されたってことなのか?」
「亮は見た目だけが持て囃されることを、あの頃から分かっていたんじゃろうよ…」
確かに多岐亮さんは、演技というよりもそのイケメンぶりに世間の目は集まっているもんな…
「舞ちゃんもな、うちのこんな事情を知ってもらいたくてな…旬とお付き合いしとる以上」
「もちろんです!私、おばあちゃんのことが心配でここに来てるくらいですから」
「おお、それは嬉しいねぇ」
「…一番はばあちゃんかよ」
顔を綻ばせるおばあちゃん。その横で旬は複雑そうだった。
「舞ちゃんは新しく出来た学校の子だってね」
「はいっ」