風紀委員Girls! 57
菜々美と菜摘は舞を隠すように、見張りの二人の男子の正面から歩み寄る。
「ピュ〜ゥ!可愛い子ちゃん〜俺らとオマンチョしに来たんかぁ〜」
「調度2対2やんかぁ〜一緒に天国行こぉ〜ぜぇ〜」
「(やだぁ下品、青海ってお坊ちゃまばかりじゃないのね…)」
「(男子なんて一皮剥けば、皆同じもんよ…)」
「まあまあ、そんな怖い顔しないでも」
「あいにくだけど、貴方たちに興味はないの!」
菜々美が自慢のロングヘアを靡かせながら強烈なハイキックを浴びせる。
「やるじゃん菜々美♪」
「そっちもね」
菜摘は菜摘で、首根っこを掴んで鮮やかに男を投げ飛ばしていた。
その間に舞は工場の中へ猛ダッシュしていた。
「さ、後は舞を追わなきゃね」
「私たちの出番あるかな?」
菜々美と菜摘は舞を追いかけ、駆け出していく。
「な、何なんだお前ら!」
滝谷旬を取り囲んだ5人の男子たちが一斉に振り返った。
「アンタらこそ何なんだよ!…一人相手に寄って鷹って…恥ずかしくないのかよ?」
「ふっ…その制服、お前ら清美のお嬢ちゃんじゃねーかよ…
調度よかった…俺ら溜まってんで、コイツで我慢するかって言ってたとこなんだ…」
バサリと滝谷旬の制服のズボンが地面に落ちる…
「我慢するかって?…アンタらみたいな変態野郎に、これ以上滝谷旬に、指一本触れさせはしねぇえ…」
舞は向かってくる男たちの攻撃を回避すると、素早い動きで男の背後に回り後ろから強烈な蹴りを食らわす。
「なんだこいつ…チビの癖にめちゃくちゃ強いじゃねぇか…!?」
怯んだ男には菜々美と菜摘が容赦なく攻撃を食らわす。
あっさりと5人を料理してみせた3人娘であった。
「お前ら…」
傷だらけの旬が3人を見つめる。
「だ、大丈夫?!」
旬の元に駆け寄る舞、菜々美、菜摘…が一瞬にしてその足を止めた。
滝谷旬の背後に現れた黒い影…
旬の首筋に宛てがったのはジャックナイフだった。
「コイツの喉をかっ切られたくなかったら、言うことを聞くんだな…」
「(中山剛よ…)」
菜々美が舞に向けて囁く…