風紀委員Girls! 538
「また真理子おばちゃんのことだから、図々しくいろいろ聞いたんじゃないのぉ?」
「ふふ…当り前よぉ、真理子は人によって自分の態度を変えるなんてことしないものぉ…」
「それで大丈夫だったの?老夫婦は機嫌を損ねたりしなかったぁの?…」
「それが損ねるどころか私たちのこと気に入ってくれて…今度お家に御招待されちゃったはよぉ♪」
おいおいおい…マジかよそれは。
舞は思わず作ってもらったレモンティーを噴出しそうになるのを堪える。
「真理子おばちゃん恐るべしだね…」
「せっかくだから舞も一緒に来ない?お孫さんのこと知ってるんだったら私たちも心強いからさ」
「うーん…と言われてもなぁ」
「きっと美菜ちゃんは一緒に行くと思うけど」
そうは言われても、やっぱり夏織の話しを聞いた後だけに、ノブアキに会うのは躊躇してしまう…
今の自分はどうしてもエッチなシーンを想像しちゃいそうで……そんな自分が怖かった。
「それゃあ美味しいモノも出るだろうし…行ってみたい気もするけど…」
せっかく誘ってくれたお母さんに、無下に断ることなんて出来ないよ…
「うん、ありがとう…そのときになったらまた話するから、舞はしっかり体調整えてね」
「わかった…」
お母さんの気遣いと温かなレモンティーが心に染み渡る。
いつまでもお母さんにはかなわないな…
舞は自分の部屋に戻り、ベッドに身を預け、寝転んだ。
身体はダルいが眠くは無かった。
あんな夢を見たとはいえ、かなり睡眠時間はとっていたのかもしれない…
ベット脇で充電していた携帯が、緑のランプを点滅させていた。
見ると旬からのLINEだった。
昨晩はあれ程無視し続けた舞ではあるが、今朝はどこか嬉しかった。