風紀委員Girls! 535
ダメだと思っていても、手はソコに伸びてしまう。
身体は熱く、たまらなく疼く。
ソコはまだぐっしょり濡れている。お湯のせいではない。
夢の内容もはっきり覚えていた。嫌なのに…この思いはどこにぶつければいいんだろう。
もう片方の手が自分の胸へと伸びる。
こんなの嫌だ、最悪だ。こんなことで、自分を弄ることなんてしたくないのに。
「…あ、あぁ、あぁあ」
壁に背をもたれる。
嫌なのに、身体が止まらない。
きっとこれは生理前だから…ホルモンのバランスがおかしくなっているから…
そう自分を納得させる…
「ああ…旬………」
自分の触手を旬のものだと思い、舞は硬く目を閉じる…
「好きよ…旬の全てが好き…」
舞は呪文のように、そう自分を言い聞かせた…
その言葉を口にするだけで身体はいっそう火照りを増し、指の動きを激しくするよう促す。
「旬…旬……大好き……!!」
そして、舞は今まで経験したことのない激しい絶頂に導かれる。
身体の力が抜け、その場にへたり込む。
「はあ……ああ…」
耳に残像のように自分が発した声が残っていた。
「旬が好き…」と叫んでおきながら、それでも本当に自分が求めていたのは、旬でなくてもよかったんじゃないか?…
そんな思いがふっと頭に浮かんできてしまう。
あの夢といい、きっと自分は旬では無くそのモノさえあれば誰でもよかったのかもしれない…
舞は益々自己嫌悪を募らせてしまう。
風呂から出て、着替えた後も、舞は何もする気が起きずリビングでただボーッとするのみだった。
今日はせっかくの休日、いつもなら外出しようと考えるのに、そんな気も起こらなかった。
…やがて旅行に行っていた親も帰ってくる。
「舞、元気ないわね、どうしたのよ」
そう言うのは舞の母、天野恵だった。