風紀委員Girls! 530
「そうよね…私もこんな風に考えられるようになるなんて思ってもいなかったよ…だから舞も、長い目で滝谷くんとのこと見て欲しいんだな…」
「…桃子」
「時間が解決してくれることってあるんだよ…、今見えていなかったものが後になって分かることも案外多いのよ…」
桃子はあの2人に会って、何か感じるものがあったのだろう…
吹っ切れた感じの桃子は、物凄く逞しくなっていた。
あんなに酷い目にあった桃子が、その相手に会って、話をしてきただけでもすごいことなんだ。
それに比べたら私は…舞は自分のことが情けなく感じた。
「私も…頑張ってみるよ」
「うん、滝谷くんだって、舞のこと、絶対に大切に思ってくれてるはずなんだ…だから、きちんと向き合って話して欲しい」
「うん…ありがとう…」
舞はそれだけ言い、桃子の胸の中に突っ伏す…
暖かい乳房の弾力に、どこか舞は安心感を抱く…
まるで母親の胸に抱かれているような、懐かしい記憶が蘇ってくる…
「桃子…」
「舞…お互いがんばろうね…」
桃子は優しくそう言うと、柔んわりと舞の背を抱いてくれた。
「ありがと、桃子…」
舞はそのまま桃子の胸の中で涙した。
桃子はそんな舞を優しく受け止めるのだった。
…………
一方、舞に逃げられた後の旬はどうなったか。
姿が見えなくなった後も呆然とその方向を見つめていた旬。
股間の痛みはなくなった、しかしその代わりに心がズキズキと痛み出す。
「俺が悪かったんだ…もう舞には会えないのか…?」
ガックリと肩を落とす旬。
「…何やってんだよお前」
「!?」
急に後ろから声をかけられ、旬は我に返り振り向く。
そこには、明らかに怒りに満ちた表情の桜咲生徒会副会長・井口佳奈の姿があった。
「何ってお前…;」
股間を押さえたこんな姿なんて誰にも見せたくは無かった…
増しては女の子の前でこんな格好、見せられもんじゃない;…
「どうしたんだ?…腹でも痛いのか?…」
「いや…そういう訳じゃねー」
腹よりももっと下だとは、とても言えねーよ;…