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風紀委員Girls!
官能リレー小説 - 学園物

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風紀委員Girls! 509

「ええと、あの…もしよろしければ」
「?……」
誠が恐る恐るアリシアの顔を覗き込むと、自分のスマホを掲げるアリシア。
その表情に先ほどまでの冷淡さは微塵も感じられず、柔らかな笑みを浮かべて。

「誠さん、でしたね…よろしければ、連絡先でも」
「は、はい…!」
「あ、ただし、四六時中かまわず送ってくるのはNGですよ?私も疲れてる時だってありますし。程よく、仲良くやり取りできれば」

「うぁ!…はい!」
さっきまでの落ち込んでいた姿が嘘だったみたいに、誠は元気よく返事した。

「クスッ…」
その単純な誠の姿を見て、思わずアリシアは笑っていた…

案外いい人なのかもしれない…

アリシアの中に、加賀谷誠への興味が沸いてきた瞬間だった…



……週明け、月曜日。
生徒会室には柄でもなくニヤつくアリシアの姿があった。

「アリシア、なんかいいことあっただろ〜」
「はい!?」
朝から頬が緩みっぱなしのアリシアに明日香が突っ込みを入れる。

「わ、私は、別にいつもと変わりはありませんっ」
「そうかなぁ〜」
「なんかすごく嬉しそうじゃん、アリシアってさ、低血圧で朝は弱いのにさぁ」
「…結花も和葉も…別に私は…」

皆に怪しまれながらも、アリシアの心はここにあらずだった…
それもその筈、頭の中は加賀谷誠のことでいっぱいになっていたのだ。

”恋とは病”…そんな誰かが言った言葉が思い出された。
それはあながち間違ってはいないとアリシアは思ってしまう…
確かに自分は熱病に掛かってしまったかの如く、何かするごとにはにかんだ加賀谷誠の笑顔が浮かんでくるのだ…

…そんなことばかり考えていると、いつもと変わらない授業もなんだか集中できない。
どこか、何か別のこと…それもすべて誠のことなのだけど、頭の中から離れることはなかった。

放課後、アリシアはこの気持ちがわかるであろう親友たちに相談してみようと思った。

「アリシアが悩み事って珍しいねぇ」
「むしろ悩んでる私たちを励ますのがアリシアじゃん」
「それは…そうだったかもしれませんけど…」

生徒会室、アリシアに向かい合うのは舞と夏織の2人だ。

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