PiPi's World 投稿小説

風紀委員Girls!
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 506
 508
の最後へ

風紀委員Girls! 508

それは日本人特有のオブラートに包む優しい言い方ではなかった。
流石の誠もアリシアが機嫌を悪くしたことに気づく。

「ご、ごめん;…僕そういう女子としか今まで付き合ってこなかったから…」
誠は肩を落として俯く…
せっかく神様がくれたチャンスを、舞い上がり過ぎてダメにしてしまったのだ…

「なんだか一緒にされると…あまり気分のいいものではありませんね…」
「ごめん…」
アリシアのストレートな物言いに誠も項垂れるしかない。

「でも、アリシアさんって、その、思った以上に日本人らしいというか、外国の人じゃないみたいな…」
「私はこんなナリですけど日本で生まれましたので…それは誰からでも驚かれますよ」

とはいえ中身は日本人女性のように奥ゆかしくないのは、アリシア自身が1番分かっていることだった。
今も目の前で項垂れる加賀谷誠を前に、強く言い過ぎたことを反省してしまう…

「よかったですアリシアさんがそういう人で…、何だかアリシアさんのことを分かりもしないのにズケズケと誘ってしまって、ホント申し訳ありませんでした…」
誠はこれで恋破れたと、どん底の気分だった…

「い、いえ…そんな、私こそ酷いこと言ってしまって…」
誠が想像以上のショックを受けたと知ると、アリシアもなんだか申し訳なくなって頭を下げる。

「いいんです…所詮俺ってその程度の男なんです…気分悪くさせてしまって、本当にごめん…」
誠はそう言って立ち上がり、アリシアの家からは引き上げようとする。
「あの…ちょっと待ってください…」
アリシアが、不意に誠の手を引いた。

「アリシアさん…?」
「貴方の誠意は充分に伝わりました…なのにあんな態度を取ってしまって…私の方こそごめんなさい…」
アリシアは誠の手を両手で握りしめた。

「ぅあ!?…そ、そんなぁ誠意だなんてぇ;…僕はただアリシアさんに喜んでもらいたくて;…」
汗を掻き顔を茹で蛸のように真っ赤に染める誠…

そんな誠の姿を見て、アリシアの中に今まで感じたことのないような暖かいものが流れた…

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す