風紀委員Girls! 503
「直とは、しばらくやってない…この先も当分はできない。もしかしたら、一生…」
「ええっ!?あいつの怪我ってそんなに酷かったのかよ!?」
いろいろと忙しかったりして見舞いには行けてないし、信吾たちから話も聞いていなかった…それだけに余計に心配になる。
「大丈夫、もう退院して、元気だから…」
「じゃあどういうことなんだよ…?」
「本人が1番ショックだと思うの…だから私もいろいろ協力しようと思うんだけど…」
「それって…?…そういうことなのか?」
「女性自体を受け付けないっていうか…そういう雰囲気になることが怖いみたいで…」
「怖いって…あの直矢がかぁ?」
俺らの中で1番初めに童貞を卒業し、可憐と付合いだす前は散々女の子を泣かせてきたあの直矢が、女が怖いだなんて…俺にはどうしても信じられない。
俺の中の直矢は女好きで、暇さえあればナンパに精を出すような男…それだけに直矢をそこまで痛めつけた奴が何者なのかも気になるが、一番の心配は直矢自身だ。
「今のあいつは、女が怖いと?」
「そう、そういうこと」
汗と精液でベトベトになった身体を拭きながら、可憐は話す。
「俺も一度会わないとな…あいつが怪我したって聞いてから、見舞いにすら行かなかった」
「直は、滝谷くんにはあまり会いたくないって言ってたけど…出来れば一度…」
「もちろんそのつもりさ」
「それじゃあこのことは…」
「ああ、知らなかったことにしておくさ…」
それりゃあそうだ…
子供じゃあるまいし、女が怖くて自分の彼女を抱けないなんて、誰にも知られたくはないだろうからな…
「それで…お前はもう大丈夫か?…」
「うん…滝谷くんのお陰でだいぶ楽になった…舞のこと考えると、申し訳なさで一杯なんだけど…」
「舞には、俺も内緒にしておくさ…お前も黙っておいてくれ」
「もちろん、そうする」
「お前だって、いろいろ辛くて我慢できなかったんだろ…もしよければ、俺、相手できるかも…」
「うーん…それも…彩花は龍くんとしてもいいって言ってたけど…」
青海の赤羽根だっけか…
あいつの彼女も清美の生徒会にいるって言ったな…