風紀委員Girls! 490
「やだぁ、どうせ厭らしい目で見ているんでしょ?…」
「あっ;…そんなこと無いさ;…」
嘘だった;…
俺ら位の年齢の男子が、それ抜きで女の子を見ることなんて無いもんね;…
「それじゃあ、旬くんはどうなの?…変な目で私のこと見たことないの?…」
「い、いや、そ、それは…」
さりげなく俺のこと名前で呼んでるし、ドキッとするじゃないかよ…
「まあ、男の子だからそういうことあってもおかしくないんだけどさ」
「お、おう…」
「旬くんは年上の人が好きだってのは美咲から聞かされてたし」
「ま、マジか…」
事実だから言い返せないけど。
「黒獅子で一番人気のある女の子って誰なのかな、それはちょっと気になるなぁ」
まあいろんな名前は出るのだが、はっきり言っていちいち旬は覚えていなかった。
「アイドルの総選挙じゃないんだから、一番なんてことは決められねーよ…」
「そうなの?…やっぱり桜咲には負けるかしら?…」
「それゃあ桜咲は制服からして派手だから、清美は地味に見えねーことも無いけどな…」
それこそ桜咲はアイドルグループのような派手な制服で華やかな印象があった。
清美はそれに比べると地味に見られがちである。
同じ私立校ではあるが差はかなりある……のだが。
「でもよ、俺らの間じゃ清美の奴らの方が話題になっていたんだぜ」
「へぇ」
「この前会ったんだけど、金髪の外人みたいな奴…俺のツレがデートに誘いたいって息巻いてたけどな…」
「アリシアね…彼女は性格もめちゃくちゃいいのよ〜」
「ああ、俺も何回か会ったよ。かなり天然で、かなり笑ったよ…」
「ある意味、日本人より日本人らしいのよね。…」
「そ、俺なんか知らねーことわざやら四字熟語やら、すらすら出て来んのな…」