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風紀委員Girls!
官能リレー小説 - 学園物

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風紀委員Girls! 484

「この辺にはよく来るんすか?…」
「ああ、お前の兄貴とはいろいろあったから…なんだか懐かしくなってな…」

確かに兄貴とこの人との間にはいろいろあったもんな…
「当時はよく来てたんすか?…兄貴に会いに」

「ああ…人目を忍んでな…」
粋の含みを持った言い方に、旬はドキりとしてしまう。

確かに自分の兄である亮は粋との怪しい仲を噂されたが…
その人目を忍んで会っていたという言葉を聞いて旬はいっそう心にざわつきを感じた。

「…いや、亮とはそんな変な想像が沸くような関係じゃないからな?」
「本当に…?」
「ああ…どこから出た噂か知らないがな」

旬とて、そんな噂を信用する気にはならなかった。
黒獅子のトップを張る自分にも、その手の噂は少なからず存在したからだ。

「信じますよ…人が何と言おうとそんなことは無いって…」 

容姿がいい男2人がいるとそれだけで、キモいことを想像する女性は案外に多い…
増しては硬派を貫くばかりに、女の子からの告白を断り続けてきた旬には尚更だった。

「まあ僕の場合、女といるより男といる方が楽なんだけどな…」
「あっそれ俺も一緒です!」

女の子と一緒にいると余計に気を使ってしまったり余所余所しくなったりいろいろ大変なのだ。
その反面、直矢や信吾なんかと一緒のときはそんな気もなくて素でいられる。
…舞や沙里菜さんはまた別なのかもしれないけど。

「そんな男に彼女が出来るってのもおかしい話だよね」
「まあ、俺もっすよ」

遠くの空から朝日が昇り始める。
2人で歩いているうちに、住宅街と開発地域のちょうど境目あたりまでやってきた。

「よかったら家に寄ってきませんか?…茶ぐらい出しますよ。」
どこか自分と似ている粋に対して、親近感が生まれていた。
もっと話したい…なんだかこの男のことがもっと知りたくなった。

「こんな朝早くに迷惑じゃないか?…」
「いえ、婆ちゃんはいるけど、もうこの時間ならとっくに起きてっから…」
婆ちゃんはあの歳になってもイケメン好きだから、粋を連れていけば絶対喜ぶな…;

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