風紀委員Girls! 48
大勢いるとはいえ、黒獅子の人間は下っ端クラスがほとんど。
そんな奴らに青海のトップが倒せるはずがなく、ノブアキはさほど時間をかけずに全員を倒して見せた。
「…す、すごいですね」
「いやあ、これくらい朝飯前ですよ」
そう爽やかに微笑むノブアキに、一同惚れ惚れとするのだった。
「(その雄姿、撮らせて頂きましたぜ!)」
「(涼、お尻は?)」
「(お前はそれしか頭に無いのかよ!)」
「(もおぅ〜久しぶりに身体動かしたかったのにぃ)」
「涼…その願い、叶いそうよ…」
舞の言葉に一同振り返る…
正門に向かい歩いてくる黒い学生服の集団…その先頭には見た顔が…
「佐伯祐樹?!」
「これはこれは清美のお嬢さん方もご一緒でしたか…
それにしても何なんです?その恰好…エロハロウィンでもおっ始めようって訳ですか?」
「いや、そういうわけでは…って、なんでここに!?」
「青海ナンバー4の貴方がその格好って、どういうことなのかなあ」
明日香が眉を顰める。
「祐樹、これはいったいどういう真似だ?」
ノブアキもまた、舞たち同様、祐樹の登場は予想していなかったようだ。
「ははは!言いませんでしたっけ?転校したんすよ…もう青山ノブアキのおもりをするのは疲れたんでね…」
「ゆ、祐樹!…」
「それに青海にいたら僕なんて所詮4番手…黒獅子のトップはもう僕のもんすからね…」
「黒獅子には滝谷旬がいるじゃないか…」
「ははは…滝谷なんて目じゃないっすよ…あいつのババアにナイフ宛てがったら、僕の前で土下座しましたからね…」
「ひ…酷い…」
舞は拳を握りしめる…
おばあちゃんにプレゼントされたというパンツをわざわざ取りに来た、旬の姿が蘇った…
「許さない…」
「…天野さん!?」
怒りに打ち震える舞の声に、ノブアキが驚いて振り返る。
「滝谷旬が、おばあちゃんのことをどれだけ思ってるかなんて、アンタにはわからないでしょうね!」
舞はきつい表情で裕樹を睨みつける。
「…みんな、準備はいい?」
舞の問いかけに、全員が頷く。
「全 面 戦 争 よ」
清美学園風紀委員の戦いが、幕を開ける―