風紀委員Girls! 464
「マジ旨かったっす。ラーメンをあまくみてました;」
丼を傾け、スープまで全て飲みきった。
「おっ、嬉しいこと言ってくれるねぇー、旬、また来てくれよ。」
松山英輔は小皿にチャーシューを乗せ、旬に出してくれる。
「うぁいいんすか!来ます、ダチ連れて必ず!…」
突然、目の前の男がいい奴に思えてしまう;,
…あまりに美味しすぎて、結局その後替え玉まで注文してしまった。
さっきのイタリアンよりも満たされた感があるのは、なんだかなぁ。
「ご馳走様でした、沙里菜さん」
「ふふ、旬くんの幸せそうな顔が見れて何よりだよ」
「間抜け面ですよ…それに、支払いまで…」
「旬くんの事情を考えたら、私が払うのが当然だよ」
「いつか倍にして返しますから!…イタリアでもフランスでも、何でも言って下さい!…」
現に今の旬には、ラーメンといえども、外食する余裕なんて無かった。
「ふふ、頼もしいはねぇ〜!…旬くんとデートしたくなっちゃったな。」
「そんなことしたら、彼氏が黙っていないですって…」
「粋はデートぐらいじゃヤキモチなんて焼いてくれないよ…もともと彼って草食系だし…」
春日粋…見た目にもそれは感じたけど…
兄貴とはまたタイプが違うだろうし、それは俺とも…
「沙里菜さんは、彼氏とうまく行ってますか?」
「ん?そうだね、みんなが思ってるよりはうまくやってると思うよ」
「そうですか」
「そういう旬くんはどうなの?」
「え?…うーん、なんていうか、ちっこいくせに我は強いし、すぐ突っ走ろうとするし、危なっかしくて守ってやらないといけない、でも可愛いから…」
「それでいいんじゃないかな?…ドラマや映画でみる大恋愛なんて、なかなかあるものではないし…」
「はい…“コイツの為なら死ねる!”なんて、なかなか熱くなれるもんでもないんすよね…」
「旬くんもそうなんだ…旬くんは今までいっぱいの女の子と付き合ってきたんでしょ?…」
「あっ;いえ…実は今のカノジョが初めてで…;」
「初めてって…?」
「………あっ;…;はい…;」