風紀委員Girls! 458
亮に軽くあしらわれながらも、旬はその女性の視線が気になっていた。
どっかで会ったことがある人か?…
頭をフル回転させてもそんな記憶は無かった。
第一、あんな美人の歳上の女性…一度見ただけで忘れる筈なんて無いと思えた。
やがてその女性のテーブルにメニューが運ばれ食事を始める。
しばらくは視線を感じないだろう…旬はそれでも気になった。
旬たちのテーブルも注文をとり始める。
見てもイマイチわからなかったので、とりあえず兄と同じものを頼んでみる…
「滝谷くん、どうしたの?」
旬に喋りかけてきたのはユリナだった。
「あっいえ;…こういう所、慣れてなくて…」
女性のことは言わなかった。
下心は無いにしろ、こんなことが舞に聞かれたら何かとうるさそうだもんな;…
そんなことを考えちらっと舞を見る…
舞は今だ友達たちとの話しに夢中だった。
「ふふふ、気取らないでいいよ、いつもどおり味わってくれればそれでいいの」
ユリナは旬にナイフとフォークの使い方を教えた。
「あとは亮みたいにすればいいよ」
隣の兄に視線を向けると、普通に美味しそうに食事を楽しんでいた。
「旬くん、汚れたらコレ使ってね」
反対側から沙里菜がナプキンを渡す。
ユリナさんといい、沙里菜さんといい…なんて優しいんだぁ〜
やっぱり歳上の女性はいいよなぁ〜…と、改めて思ってしまう…
「旬くんって…可愛いのね…」
普段そんなこと言われたら、女でも蹴りを入れるだろうそんな言葉だけど、沙里菜さんに言われると、なんだか悪い気はしなかった;…